古本屋通信

東京大学新聞チャンネル第12回

古本屋通信   No 2676    2017年  07月15日  


    東京大学新聞  チャンネル  第 12  1966(昭和41)

 さて今回は11月7日号発行が建国記念日特集を(4)(5)の全面を使って記事にしていたので、それを取り上げる。と言っても見出しのみだが。編集部の2本の記事をはさんで松島栄一(資料編纂所員)と遠山茂樹(横浜市大教授)の論稿が掲載されている。ふたりとも党派性は明らかにしていないが、戦後を代表するマルクス史学の巨星である。たぶん日本共産党員を終生貫いた。ついでだが(7)面の城塚登(東大教養教授)の論稿を紹介する。社会科学論だが、これは大塚久雄と宇野弘蔵(ともに非党員)の方法の違いを論じた文である。城塚は明らかに非党員だった。いまの青年には馴染みが薄いだろうが、我々の青年時代には、ここに登場する知識人の名前は学生同士の会話に頻繁に登場した。だから読んでなかったら仲間になれなかった。田舎の大学でもそうだった。私自身はこの中では、初期マルクスの関係で城塚にいちばんお世話になった。関連の訳書があったから。以下は見出しと小見出しのみ。


 11月7日号

◎「建国記念日」と学問・思想の自由 
 
 建国記念日のめざすもの 編集部(たいら)
 2・11制定は戦争への道  政府 国土と国家の混同利用
 デッチあげられた建国記念日審議会  紀元節は国民にねざすものではない  「日本」の連続性と国家の非連続性  真の「建国」の日とはいかなる日か  我々の前にたちはだかるものは何か
 建国記念日に関する声明

 「権力奉仕の学問」を狙う  紀元節と学問・研究
 裏でくすぶる硝煙を見抜け 松島栄一
 「御真影」の前での学校式典  式典歌の絶対専制的な性格  学問・研究の自由への打撃  津田左右吉の「大逆思想」  血迷った国家主義の前で・・・  荒涼と続いた権力への学問

 理性的歴史的思考を奪う 紀元節と歴史教育
 紀元節の教育への影響 遠山茂樹
 臣民の育成  紀元節の儀式  紀元節の想い出  天皇中心の歴史  戦後の変遷 

 「紀元節」反対運動の系譜  編集部(知)
 今こそ大衆的運動を  真の建国を追求しよう
 戦前における紀元節の本質  史学、教育者中心の反対運動  復活運動の高揚と反対運動の低迷  内山知事による紀元節の復活  反対運動の高揚に必須の条件は
 反対運動年表


◎読書 社会科学の根柢を探る  城塚登
 大塚久雄著/社会科学の方法
 思想との接点に違い
 宇野弘蔵/社会科学の根本問題
 両教授の相違点  科学的認識の問題  思想のもつ役割  純粋な経済状態  原理論と理想型
 (岩波新書150円 青木書店 750円)
  1. 2017/07/15(土) 06:37:14|
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