古本屋通信

東京大学新聞チャンネル第10回

古本屋通信   No 2670    2017年  07月12日  


  東京大学新聞  チャンネル  第 10  1966(昭和41)

 冒頭に全学連委員長について、私の記憶が曖昧だったのが今回甦った。その点を書いておきたい。これはウィキ等にも記載がない、不思議なことである。つまりシンヒヨ以後、全学連と民青の史資料一切を抹殺したのだろう。むごいものだ。

 第15回(再建)大会  1964年  川上 徹   東大教育
 第16回大会      1965年  梓澤和幸  一橋大法
 第17回大会      1966年  平田  勝   東大文
 第18回大会      1967年  田熊和貴  東経大


 川上さんのその後は周知のとおりだが、出版社を起こす前に司法試験に失敗している。いっぽう一橋法卒の梓澤さんは早く弁護士になり、今も弁護士である。川上さんのお別れ会の実行委員長を務めたが、その他では元全学連委員長を公言していない。平田さんは全寮連の委員長からの横すべりだろうが、東大文というのが分からない。文学部が全学連に加盟していたから執行委員長に選ばれた? 革マル派の拠点ではなかったのか。卒業後は新日本出版社に入ったが、辞めて後に出版社の花伝社を起こした。これは川上さんの同時代社より早い。川上さんは花伝社から 『もう一度、船をだせ』 を上梓している。田熊さんは東経大で不信任になったらしい。彼も平田さんと同様全寮連委員長を経ての全学連委員長だ。何か特例があったのだろうか。支持基盤の単位自治会からの勝ち上がりがあったのかどうか。私が岡大に入った年、岡大の中核派が 「民青の田熊は委員長を自称しているが東経でリコールされた」 と宣伝していた。シンヒヨで切られなかった数少ない党員の一人だった。田熊さんは私より二歳年長だからもう七十だろうが、今も党中央の選対部員として、各地の市議選の応援に駆けつけているという。東経大はⅡ部(夜間部)だったらしい。これは福山の同業者・神原卓志さんからの情報でした。神原さん、ありがとう。
 


 さて今回は9月発行の4紙があったので一気に掲載した。と言っても見出しのみ。


 9月5日号

◎新委員長に田熊君(東経大)  都学連定期大会終わる
 以下は古本屋通信文 (3)面で扱いは小さいが本文記の文章はけっこう長い。それで一々拡大コピーして写すのも面倒だから、実物を肉眼で読んで重要点を書く。
 つまりコレが上記の民青系全学連に対応した東京都学連である。三派系ではない正統派の都学連である。第三回定期大会とあるのは、全学連再建を受けて(再建都学連としてではなく)新たに弟一回東京都学連大会として発足させたからだろう。上記に書いたように田熊が新委員長に選ばれている。因みにこの時の都学連結集自治会は十九大学三十八自治会であり、これは三派系より多い(私の前記事・チャンネル第9回を参照のこと)。
 ここでは新旧役員の名前と所属大学を書いておくが所属寮名は分からない。然し、何時の全寮連大会でも東大駒場寮が中心だった。まちがっても京大熊野寮や吉田寮が登場することはなかった。
 旧委員長 沢井洋紀(東大文四年)、旧書記長 金子博(東大教育四年)。
 新役員は執行委員30人も三役(以下)も対立候補ナシの信任投票だった。委員長 田熊和貴(東経大経四年)、副委員長 小向鉄郎(早大Ⅰ法四年)・神山正弘(教育大教育四年)、書記長 金子博(東大教育四年 留任)。
 尚、この大会で「分裂主義者の十二月全学連再建の陰謀を粉砕する決議」をあげている。注意してほしいのは当時の三派に対する呼び方である。全学連や全寮連、それに民青が獲っていた単位自治会では決してトロツキストは使用せず、必ず分裂主義者を使った。これは徹底していた。のちにトロ系の暴力破壊が顕在化したときには暴力分子と呼ぶ場合もあったが、自治会の公式文書では使わなかった。これ一つとっても先の京大党員の研究会など大いに問題があるだろう。




 9月12日号

 この号では署名記事3本だが、1966(昭和41)年9月ならではの記事であろう。コメントは付けない。

◎毛沢東思想と中国の物理学
 北京シンポジウム ある中国青年物理学者の報告から  
 野上茂吉郎(教養学部教授 物理学)  
 誇らかな仕事 世界的水準に達する仕事  
 われわれは原子核理論の研究に、いかに毛沢東思想を活用したか
 

◎この目でみた中国(上)
 新しい人間関係 文化革命の原動力 
 伊藤一彦(教養学部教養学科三年)

◎新段階に来た市民運動
 不可避な労働運動との提携  握手と雑談を超えた地点で  
 栗原幸夫(くりはらゆきお 評論家)


 9月19日号

この目でみた中国(下)
 見ると聞くとは大違い  変えるべき我々の中国認識  
 伊藤一彦(教養学部教養学科三年)
 古本屋註 (下)では紅衛兵の登場で、書いたことがそのまま今後の中国に妥当しなくなる懸念を表明している)


 9月26日号

◎PKI(インドネシア共産党)は再建できるか
 九・三〇事件一周年を迎えて  
 増田与(ますだあとう 早稲田大社研講師=インドネシア現代史)
 中ソ間の十年間  自主独立の共和国めざす
  1. 2017/07/12(水) 00:24:03|
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