古本屋通信

東京大学新聞チャンネル第1回

古本屋通信   No 2654    2017年  07月06日  


   東京大学新聞  チャンネル  第 1966(昭和41)

 これから断続的に、入手した新聞記事を年度ごとにまとめ、その中から私の気に入った記事をピックアップして、見出しを中心に紹介していく。記事は一面に限らず、また扱いの大小に限らない。恣意的な選択であるが、できるだけ東大関係者以外も興味が持てる記事を選ぶことを心掛けた。

 すでに書いたが本文記事の活字は、たぶん8ポ活字明朝体だろうが、小さいくて私の目では(老眼鏡を掛けても)読めない。従って原則として見出しのみを扱う。どうしても本文の文字を書かなければならない時は拡大鏡を使って読んで記載する。

 以下全て、東京大学新聞に書かれている文字は青文字で表記する。それに対する私のコメントや感想の類いは黒文字で表記する。ただし新聞の文字中に私が短文を挿入する場合は赤文字となる。

 どこまで続くか、とにかく断続的にやってみる。順番は時系列である。基本的に一ヶ月分が一回であるが、存在する全ての号を取り上げる訳ではない。面白いものがない号はスルーすることになる。

 尚、表題の「・・・チャンネル第 1 回」は中核派の「前進チャンネル第 × 回」から借りてきた。洞口さんにお礼申上げる。


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 1月1日号

◎ 第11回五月祭賞募集

選考委員 小説部門

大岡昇平  小林正(文学部教授 仏文)  本多秋五

選考委員 評論部門

小田切秀雄  久野収  日高六郎

入選一篇 三万円    佳作 一篇 五千円


 さすがにリベラル左派より左を揃えている。これが大学当局絡みだったりすると小林秀雄が入ったりするが、五月祭実行委員を民青が握っている以上は小林の選考委員はありえない。問題は小田切秀雄だが、この年に共産党を除名になったと記憶している。ぎりぎりセーフだったのだろう。これが翌年だったら紛糾していただろう。尚、賞金の佳作が楽しい。こんなものだろう。


◎ 部落解放運動の現状 「同対審」をめぐる対立 
  転機なす解放同盟二十回大会 高井誠


 これは編集部がリードを付けているが、個人の署名記事である。リードにはこの年、解放同盟の執行部が変わって社会党系が握ったこと、対立の直接の問題は社会党の松本治一郎の国会議員選挙に組織がどう対応するかであったことなどがかかれている。有名な話だが、記事はやはり社会党寄りには書かれていない。


◎ 常任委 全学連系ほぼ独占 
  駒場自治委 議場めぐり混乱


 ここは拡大鏡で読んだ重要部分を写すとこうだ。「駒場自治会の自治委員会の改選後初の委員会だったためか、約二百名の自治委員が出席して行われ、常任委員選挙では河内委員長派が二十名中十九名を占めて駒場自治会は前期同様、全学連系執行部により運営されることになった」。その後にも色々書いてあって、選挙は全学連派二十名と反全学連系連合二十名の完全連記制で行われたそうだ。つまり連記制だと執行部が統一して執行できる、しかし勢力を正確に反映できない。で、反民青は各派では候補を立てられないから統一候補を連名で立てたのだろう。完敗であった。尚、駒場自治会の正副委員長はすでに選ばれていて、だから河内委員長が所信表明演説をやっている。尚、この常任委には社青同解放派系の一人も当選している。

 この横に小さな「医委員長に矢野君」という記事がある。医学部自治会の記事である。正副委員長は都学連(三派連合系)支持が信任投票で選ばれたそうである。つまり医学部ではブントの独走で民青は候補者さえ立てられなかったのであろう。これは民青だけではなくブント社学同以外は全ての党派が負けていた。それほど青医連に繋がる医学部のブントが強かった、



◎ 新春随想  真に人間的な豊かさを

  たて!  うえたる者よ!   古在由重


 ちょっと小さくて読めないが、古在の単行本にも著作集にも収められていただろう。まあそれはともかく、当時民青界隈でもっとも人気があった知識人哲学者が古在と柳田謙十郎だったろう。しかし学生には古在が圧倒的であった。柳田には戦前の西田哲学の尻尾が残っていたから、われわれは敬遠した。その後の二人の歩みも対照的だった。古在はどこまでも知性の哲学者だった。柳田は論理というより、倫理の非哲学者だったように私は思う。


 たった1号分の4記事を書いただけで、これだけの分量になった。この年度の新聞だけであと35もある。トホホ・・。計画を変更せざるを得ないだろう。
  1. 2017/07/06(木) 04:37:46|
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