古本屋通信

ブルジョア議会の離合集散劇

古本屋通信   No 2648    2017年  07月03日  


  ブルジョア議会の離合集散劇に惑わされてはならない


  結果は昨報の通りだ。結果を受けて様々な論評が出始めている。票の分析をやらないと結論は出せないなどという、尤もらしい意見もあるが、そんな必要はない。分かり切っているからだ。

 朝日新聞一面左の数字をたたき台にして、これを批判するかたちで、私の見解を述べる。以下、青字が朝日記事の数字である。


 都議会の新勢力

 小池氏支持勢力
 都民ファ   49
 公明      23
 ネット      1
 無所属 (都推薦)
 合計          79
  


 共産     19
 民進      5
 その他 (維新) 1

 自民     22



 と、まあこういう 3分割なのだ。これだけで意味がないというより誤りがある。民進党は明らかに小池支持勢力である。さらにその他に分類されている維新は、小池派とも自民よりとも言えないから中間派にしているのだろう。デボーリンのように共産党をも小池支持勢力に加える人もいる。これは共産党中央のアホ書記局長が「是々非々で臨む」などと放言したので一定の根拠はあるが、いちおう批判勢力としよう。

 ところで朝日のこの数字の分類は(当面の都議会の運営、小池都知事の采配という一点を除いて)意味があるのであろうか。じつは朝日をはじめ全てのブルメディアの論調は、この分類を最大公倍数として、自民党VS都民ファーの対立として描いているのである。この図式から自民党の大敗、さらに自民党の頽廃(各種の不祥事)を描いている。まあブル新聞の軽薄論評の定番であるとはいえ、ほとんど意味がない報道である。たしかに当面の政局に於いて、東京の選挙結果が次の衆院選に及ぼす影響はない事はないだろう。しかし政局は日本政治ではない。われわれは政局ではなく政治こそ語らなければならない。

 余り大上段に語らないで都議選に戻る。首都東京の都議選が東京だけでなく日本の将来を占う選挙であると強調したのが日本共産党であった。それを中心に訴える作戦は(私は感心しなかったが、選挙戦術としては)成功した。落ち目の安倍政権を叩いたのである。安倍政権は「東京で負ければ政権の屋台骨が揺らぐ」と必死に防戦した。「日本の経済を後戻りさせてはならない」とまで言った。結果は大敗だった。

 ところで小池百合子の都ファーはどうだったのか。私は彼らの演説を聞いていないが、報道によると安倍政権の国政を正面から批判していないのではないか。つまり自民党本体とは国政の問題での対決を避け、都議会自民党に絞って自党の優位性を訴えた。もっと率直に言おう。都ファは烏合の衆どころか、低脳の素人であった。素人集団でさえなかった。ちょうど民主党が政権を獲ったとき、大量の低脳議員が発生した時と同じである。私は今回当選した都ファの新人をまったく見ていないが、おそらく岡山民進党の高井や津村や柚木のような議員ではなかろうか。いやそれなら、そもそも小池百合子は塩村文夏を公認してもよかったのではないか。

 結論部分に入るが、小池百合子と都ファーは国政批判をしていない。安倍政権を正面から批判していない。何故か。それは本来が自民党の主張が自分の主張だから批判しない事もあるが、そもそも他党を批判する能力がないからだ。つまり何にもない低脳集団なのだ。こういうことはブル新聞にとっても自明のことなのだが、さすがに当選直後に当選議員を低脳呼ばわりできない。

 今回当選の自民党議員と都ファー議員の保守としての能力は、自民党の方が上である。民主党政権での初当選の民主党議員が、落選した自民党議員よりはるかに能力が劣っていたのと同一であろう。

 もうハッキリしている。小池百合子に個性はある。でも石原慎太郎にも個性はあった。いくらかの紆余曲折を経て、3年以内で都議会都ファーは都議会自民党に収斂されるだろう。収斂されない訳がない。収斂されなければ、そのときこそ日本会議が意味を喪失するときだ。ブル新聞の記者諸君にお願いしたい。今回当選した自民党都議と都ファー都議で日本会議に所属している人物を調べて公表してもらいたい。

 デボーリン君に告ぐ。確かに共産党都議団の小池都知事に向かう姿勢はなっていない。しかし上記の朝日の分類で云えば、小池知事野党の可能性は日本共産党都議団しかないだろう。その場合は19議席対109議席となる。ブルジョア議会に於ける党の議席はこれで十二分である。なぜならブルジョア議会の演壇はアレコレの要求を実現するために存在するのではなく、ブルジョアジーの腐敗の一部始終を暴露するためにあるからだ。

 今回選挙での私の宿題は2つある。当選した米倉春奈さんと、落選した浦野さとみさんに就いて調べることだ。この2人に出会えただけでも、私にとって今回の選挙ゲームは愉しかった。
  1. 2017/07/03(月) 10:37:29|
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