古本屋通信

どうする、マレーシア検察?

古本屋通信   No 2457    2017年  03月02日


  こういう調子ならマレーシア検察は女2人の公判をとうてい維持できないだろう


 マレーシア警察当局は以下の記事のように「北」国籍のリ・ジョンチョルの釈放を決めた。起訴しても公判が維持できないからだ。釈放は容疑が晴れて無罪放免になったことを意味する。つまり女2人とは関係がなかった。

 さて問題は「北」に逃げ帰ったとされる「北」国籍の4人の男である。「北」大使館は何の咎もない自国の公民を容疑者扱いにすること自体を不当だと言っている。だから身柄を提供することはありえない。しかし万一かりに4人がマレーシア警察に出頭したとする。いったい何の容疑だ? 女に指示して猛毒で殺害させた容疑か? まあ一応女と引き合わせて検証するだろう。しかし現在の容疑事実だけで、逮捕して果たして公判を維持できるか。事件の首謀者としてだ。私は出来ないと思う。つまり明日釈放するリ・ジョンチョルと同じ流れになるだろう。せっかく「北」から連れて来て、ふたたび「北」へ強制送還である。この事件はこういうことになる可能性が強い事件である。

 マレーシア当局が、自国の主権の及ぶ空港で起きた殺人事件について、片っ端から容疑者を逮捕して取り調べることは理解しよう。真犯人の10倍の容疑者を逮捕するものよしとしよう。然し容疑者は容疑者であり、犯人ではない。現にリ・ジョンチョルは疑いが晴れた。私は4人の容疑もそもそも濃厚ではなく、クロを立証できる可能性は低いと踏んでいる。そしたら女2人はどうなるか、まさか主犯とは断定できまい。主犯が消えた従犯など意味がない。公判は維持できないだろう。まあ次回裁判は4月だという。ここで罪状認否だそうな。悠長なことだ。つまりこういうことだ。マレーシア当局は主権の及ぶ自国で起きた殺人事件について、面子にかけて公判を維持する、しかし実際には形式的な裁判が長期化するだけで、真犯人など永久に分からない。

 ここからは万が一にも「北」の犯行の線は出てこない。もちろんKCIAの犯行の線も出てこない。これが今後の見通しである。国家と国家が絡む犯罪、つまり国際謀略の一般的なケースだろう。真相は永久に藪の中であろう。

 以上が私がリ・ジョンチョル釈放を耳にして感じた率直な感想である。





 身柄拘束の北朝鮮国籍の男 あす釈放へ マレーシア
 3月2日 13時56分  NHK
北朝鮮のキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長の兄、キム・ジョンナム(金正男)氏が猛毒のVXで殺害された事件で、マレーシアの司法長官は、警察に身柄を拘束されている北朝鮮国籍の46歳の男について、関与を裏付ける十分な証拠が得られなかったとして、勾留期限の3日、釈放し、国外退去処分にする方針を明らかにしました。

この事件で、マレーシアの警察は、1日、起訴されたベトナム人とインドネシア人の合わせて2人の女のほかに、北朝鮮国籍のリ・ジョンチョル容疑者(46)の身柄を拘束して調べています。

リ容疑者について、マレーシアのアパンディ司法長官は、2日、NHKの取材に対し、捜査の結果、関与を裏付ける十分な証拠が得られなかったとして、勾留期限の3日、リ容疑者を釈放する方針を明らかにしました。そのうえでアパンディ長官は、リ容疑者がマレーシアに不法に滞在していたとして、釈放後、国外退去処分になるという見通しを示しました。

地元メディアによりますと、警察は、キム・ジョンナム氏が殺害された先月13日の当日、リ容疑者の車が空港周辺の監視カメラに写っていたことから、事件直後に出国した北朝鮮国籍の4人の容疑者を空港まで送るなどしていたと見て捜査していました。

しかし、この車について、リ容疑者は調べに対して「どこにあるか分からない」などと話しているほか、警察も発見できていないということです。
  1. 2017/03/02(木) 17:00:23|
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