古本屋通信

民青第11回大会 特集(1969年)

古本屋通信   No 2453    2017年  02月27日


日本民主青年同盟第11回全国大会 報告・発言・決定 (1969年11月)



  せんじつ同業者が上記の冊子をくれた。ちょうど今日の 『前衛』 くらいの厚みで、全240頁である。『前衛』の党大会臨時増刊号は珍しくないが、民青の大会特集号など見たことがない。たぶん今では入手不可であろう。捨ててしまっているのだ。時間を見つけて少しずつ手打ちで印字していこうと思っている。大部なものなので一部分だけである。いま転記を考えている項目は以下である。
(なぜ同業がかくも珍しい資料を私にくれたか、入手先が分からなかったが、やっと謎が解けた。左翼関係は多い。それが私の所に集まるのも自然だ。然し党員も同盟員も党の重要文献こそ大切に保管するが、民青の文献などすぐにゴミとして捨ててしまう。これが普通の左翼の感覚なのだ。それを保存していたとは、いったい如何なる党員かなあ、というのが私の疑問だった。そしたら先ほどの同業からの電話でやっと謎が氷解した。集めていたのは共産党員でも民青同盟員でもなかった。まさに国際勝共連合だった。この連中が一時勢いがあった時代がある。連中は実によく共産主義関係の文献を集めて勉強しているのだ。それだけなら褒めてやりたいのだが、その収集と勉強がいかにもピントはずれなのだ。その一例が今回の上記冊子だろう。確かに私には役にたった。しかし民青は党の指導下にある。党の文献こそ研究の価値があるが、民青の文献など、反共の国際勝共連合にとって、研究するだけ時間の無駄なのだ。そこの所が分かっていない。だからネトウヨと同じなのだ。この連中は実にマメに資料集めをする。大学で配られた左翼各派のビラをこんかぎり集めていたのも彼らである。そして下宿やホームをかわるとき、きれいサッパリとゴミに出すのもこの連中である。ゴミの中には連中一同の写真が数限りなく残っていた。左翼では絶対にあり得ない。写真など残さない以前に撮らないのだ。彼らに警戒心がないのは不思議ではない。そもそもが国家権力の第五列なのだから。この項、後から加筆した)。


一、(来賓のあいさつ) 在日本朝鮮青年同盟中央常任委員会委員長  姜玉周

二、(来賓のあいさつ) 全日本学生自治会総連合中央執行委員長  田熊和貴

三、(大会代議員の発言) 東大闘争における思想・理論闘争  角山広

四、(大会代議員の発言) 大学での大衆闘争と結びついた同盟建設 杉本慶二

五、(海外諸組織からのメッセージ ) ベトナム労働青年団

六、(海外諸組織からのメッセージ) 朝鮮社会主義労働青年同盟

七、(海外諸組織からのメッセージ) 世界民主青年同盟  

八、(大会によせられた祝電) 村上国治さんから祝電

九、(大会代議員の発言) 暴力・反共攻撃に屈せず拡大自主目標を達成 岡崎江美子



  尚、当初、大会で選ばれた中央常任委員と中央委員の氏名も転記し48年後のこんにちの彼らの有り様を調べるつもりであった。然し考えてみると、公表されている名前の大半は本名ではないと気が付いた。どこまでやれるか自信はないが、無理をしないで少しづつ入力していきたい。


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 先立って一言だけ解題。私は1969年11月が民青の絶頂期だとの認識である。1972年の新日和見主義事件当時が最盛期だとの説が有力だが、この時にはすでに下降期に入っていた。だから潰される必然性はあった。1980年代の大幡委員長時代が最盛期だとの説は論外である。同盟員数の水ぶくれは関知しないが、この時代の全学連加盟自治会数の凋落をみれば、運動など殆ど霧散していたのである。


 在日本朝鮮青年同盟中央常任委員委員長   姜 玉 周
  親愛なる日本民主青年同盟のみなさん
  私は在日本朝鮮青年同盟中央常任委員会を代表して、」日本民主青年同盟第十一回大会と大会を通じて貴同盟のすべての同盟員に心からのお祝いと固い連帯のあいさつをおくります。(拍手)
  日本民主青年同盟羽は、創立以来、日本共産党の指導のもとに一貫して日本の真の独立、民主主義、平和、青年のすばらしい未来のため、アメリカ帝国主義と日本軍国主義の侵略と戦争政策に反対するたたかいを展開してきました。
  日本民主青年同盟は、米日反動勢力のいかなる弾圧にも屈することなくマルクス・レーニン主義の旗を高くかかげ、同盟組織の統一と団結を守り、日本の進歩的青年運動を大きく発展させました。とくに日本民主青年同盟は、日本人民と青年の先頭にたってアメリカ帝国主義のベトナム侵略戦争と朝鮮での新たな戦争挑発政策に断固反対し、日米安保条約と「韓」日条約の破棄、沖縄の無条件全面返還、日本軍国主義反対のたたかいを強力に展開する事によって、アジアと世界平和を守るうえで大きく寄与しました。今日、日本民主青年同盟の正当なたたかいは、日本の広はんな人民と青年学生の積極的な支援をうけており、貴同盟の大衆的基盤は日ましに拡大強化されております。私たちは、日本民主青年同盟のこのようなたたかいに固い連帯と、諸闘争のなかで新たな勝利をかちとるため献身的にたたかった貴同盟のすべての同盟員に深い敬意を表します。(拍手)
  私はまた、この機会に、貴同盟と全同盟員が朝鮮人民の最大の民族的課題である祖国の自主的統一のために、朝鮮人民の闘争を積極的に支援し。在日朝鮮公民の民主主義的民族権利擁護のため「出入国管理法案」と「外国人学校法案」の立法化に反対するたたかいを強力に展開されていることにた対し、深い感謝と敬意を表するものであります。(拍手)
  周知のとおり、今日アメリカ帝国主義とファッショ的朴かいらい政権は、朝鮮での新たな戦争挑発策動を独自におしすすめており、そのことによって朝鮮の情勢は、さらに緊迫しております。日本軍国主義者は、「韓」日条約締結後、アメリカ帝国主義の朝鮮での侵略と戦争に積極的に加担し、朝鮮民主主義人民共和国に対する戦争政策をさらに強めております。とくに最近、日本軍国主義者は、1970年の日米安保条約の改定期をひかえ、ありもしない北からの脅威云々といって。反共宣伝に狂奔しており、最近ひらかれた日米首脳会議では、「韓」国の安全は日本の安全に不可欠であると公然といいはなっていることは、沖縄と日本本土の米軍基地を、朝鮮飲酒主義人民共和国をはじめとする社会主義国を攻撃する核基地に使用する意図を露骨にあらわしております。また、日本軍国主義は、アメリカ帝国主義のアジア侵略の突撃隊として登場しており、南朝鮮再侵略へ本格的に乗りだし。「大東亜共栄圏」の実現を妄想しております、
  アメリカ帝国主義と日本軍国主義の新たな侵略的結たくは、アジアと世界平和に対する新たな挑戦であり、朝鮮人民に対する露骨な挑発であります。われわれはこのような策動を絶対に許すことはできません。諸般の情勢は、朝日両国人民と青年は固く団結し、アメリカ帝国主義と日本軍国主義の侵略と戦争政策に断固反対するたたかいを展開するため、朝日両国青年の国際的連帯をさらに強めることを要求しております。今日、朝鮮人民と青年は、偉大な領袖、金日成首相の主体思想とけん明な指導のもとに経済建設と国防建設を同時におしすすめ、ひきつづき千里馬のいきおいで社会主義建設を発展させており、アメリカ帝国主義を南朝鮮から追いだし、祖国の自主的統一のため反米救国闘争を力強く展開しております。在日朝鮮青年は、祖国の人民と青年に励まされながら、四千万朝鮮人民の敬愛する領袖、金日成首相のまわりに固く団結し、祖国の自主的統一促進と諸般の民主主義的民族権利擁護のたたかいをさらに強めて降ります。私は貴同盟と貴同盟の全同盟員が、今後も祖国の自主的統一促進と在日朝鮮公民の民主主義的民族権利擁護のためのわれわれのたたかいに、これまでとかわらぬ支援をよせてくださるものと確信します。(拍手)
  アメリカ帝国主義と日本軍国主義に反対する熾烈な闘争で歴史的に結ばれた朝日両国青年の友好と団結のきづなは、いかなる策動によってもたちきることはできません。(拍手)
  私は、本大会が所定の成果を達成され、今後の貴同盟と日本の進歩的青年学生運動をさらに大きく発展させ、内外反動勢力の侵略と戦争策動を粉砕するたたかいで、より大きな成果をかちとられるものと信じ、私のあいさつを終ります。(拍手)
  反帝反米共同闘争のため、朝日両国青年の戦闘的友好と国際的連帯、万歳!(拍手)
  日本民主青年同盟第十一回全国大会万歳!(長くつづく拍手)


  全日本学生自治会総連合中央執行委員長  田熊和貴



 東大闘争における思想・理論闘争  角山広



 大学での大衆闘争と結びついた同盟建設 杉本慶二



  メッセージ ベトナム労働青年団



 メッセージ 朝鮮社会主義労働青年同盟
 全朝鮮青年の名において、あなた方の同盟の十一回大会に心からの祝辞と戦闘的なあいさつをおくります。
  あなた方の大会が、貴同盟のまわりに広範な日本青年を結集することをめざし、米日帝国主義者の侵略戦争の策略に反対し、日本独占資本による搾取と収奪に反対し、日米安保条約の廃棄と沖縄の即時・無条件返還をめざし、日本の完全な独立と民主主義と平和をめざすたたかいに大きく貢献すると確信します。
  われわれは、そう明な金日成元帥の指導のもとに、わが国の社会主義の全面的勝利と祖国の自主的統一をめざしてたたかっています。
  われわれ両組織の友好と協力の関係が、米日帝国主義に反対する共通のたたかいにおいて、いっそう強化、発展するだろうと確信しています。
  あなた方の大会の輝かしい成功を祈って病みません。

      平壌          朝鮮社会主義労働青年同盟中央委員会



  メッセージ 世界民主青年同盟  



 村上国治さんから祝電
 民青同盟のみなさん、第十一回にあたり、そのご成功をいのり、あわせて私どもの真実のたたかいによせられた民青中央と全同盟員のみなさんの長年にわたる絶大なご支援、ご奮闘に感謝もうしあげます。
  みなさんのねばり強いたたかいによって、私はついに、十七年間にわたる権力のワナから開放されました。わたしは、いますぐにでも戦列に加わりたいのですが、残念ながら、ドクターストップがかかり、病院の一室に手厚くなんきんされています。
  私は、ここからも一日も早く出所してみなさんのたたかいに加わるでしょう。
  みなさん、たとえたたかいがきびしくてもまた長くても、正しいものは必ず勝利します。安保を破棄し、祖国の独立のために、真実の勝利のために、私たちは、そのすべてをささげましょう。すべてのまじめな若者を民青にさそいましょう。
  十一月二十三日        札幌の病院にて

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  ーーー 大会は、新しく選出された中央委員会の代表が、村上国治さんにお会いして、あいさつにたいするお礼と仮釈放を祝い、また、大会の決意をつたえることを満場の拍手で決定しました。

ウィキによる古本屋の註 1969年6月13日、札幌高裁は再審請求棄却、異議申立。1969年11月14日、仮釈放。1971年7月16日、札幌高裁は異議申立を棄却、最高裁へ特別抗告。1975年5月20日、最高裁に特別抗告を棄却されたものの、「再審制度においても『疑わしいときは被告人の利益に』という刑事裁判の鉄則が適用される」という通称「白鳥決定」を引き出した。この間、村上は終始無実を主張、獄中では処遇改善を求め詩作もする中、事件は社会的関心をよび、110万人余の署名、79市町村の地方決議、白鳥大行進など大衆的裁判運動が進められる一方、唯一の物証である弾丸の証拠価値が崩され、裁判所も権力犯罪が存在する可能性に言及するまでになった。一時期日本国民救援会副会長を務めたが、1985年、前年11月に自転車泥棒をしたとの新聞報道がもとで、同会第40回大会において副会長を解任された。1994年11月3日午後10時5分ころ埼玉県大宮市(現さいたま市)の自宅が全焼し、二階で焼死体となって発見された。
古本屋の加筆 私は放火に拠る自殺説を採る。獄中の「英雄」が獄外では無能な凡人でしかなかった。すっかり精神のバランスを崩していた。これも戦後日本史の一齣だったろう。村上死後の白鳥事件のゆくえは周知のとおりである。村上はシロではなかった。ただし社会的には(裁判上は)村上はクロのままだった。党として、また大衆運動としての総括はされていないが、少なくとも白鳥の子孫が汚名を被せられたままであったという事実はない。私は党としての謝罪は不要だとの見解である。謝罪するとなると、濃淡はあれ110万人の署名者すべてに責任があろう。こういう論理は歴史の弁証法からは有り得ない。では当時村上シロ説だった者はどういう責任の取り方があるのか。一例だが上記同盟11回大会でも常任委員だった川上徹は後に出版社「同時代社」を営むが、彼は村上の犯罪を立証した本を出版している。こういう責任の取り方もある。



暴力・反共攻撃に屈せず拡大自主目標を達成 岡崎江美子
  1. 2017/02/27(月) 15:25:04|
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