古本屋通信

朝鮮法律家委員会の談話

古本屋通信   No 2448    2017年  02月26日


    朝鮮総連HPから朝鮮法律家委員会の談話

 事件発生以後、朝鮮民主主義人民共和国の反応は多くなかった。在マレーシア朝鮮大使館の反応はその都度報道された。しかし共和国本国の見解は、まとまったものとしては下に転載した朝鮮法律家委員会スポークスマンの談話が初めてではないか。たまたま朝鮮総連のHPを捲っていたらヒットした。本当は赤旗が転載すべきなのだが、その兆しはない。私が代りに貼っておく。もちろん資料としての転載である。これを見る限り共和国は冷静である。私もまたマレーシア当局の動向を注視している。
 それと私的には朝鮮半島の問題は日本の民主主義に直結した問題だという認識がある。事件発生以来十数日、これに拘り続けた理由もここにある。朝鮮は私の祖父が戦前に勤務していた土地であり、母が生まれた土地である。



 コリアニュース №682 (2017.2.23)
 「われわれはマレーシアの今後の態度を見守るだろう」
 朝鮮法律家委員会スポークスマン談話
 22日、朝鮮法律家協会スポークスマンは以下のような談話を発表した。
(全文) 去る2月13日マレーシアで外交パスポート所持者であるわが共和国公民が飛行機の塔乗を前にして心臓麻痺状態になり、病院に移送される途中死亡したことは、思いもよらない不祥事であったことは間違いない。

当初、マレーシア外務省と病院は共和国公民に対する領事保護権を行使しているマレーシア駐在のわが大使館に、心臓発作による死亡であることを確認し、遺体をわが大使館に移管して火葬することにしたと通報した。

それに応じてわが大使館は死亡者の身元を確認し、遺体を移管するよう求めた。

ところが、その日の夜、南朝鮮の保守メディアが「政府消息筋」によるとして、何者かによる「毒殺」を主張するや否や、マレーシア秘密警察が介入しそれをむやみに既定事実化し、遺体の司法解剖を提起したことから問題が複雑になり始めた。

わが大使館は、心臓発作による死亡と結論づけられたのであれば司法解剖をする必要はなく、まして死亡者が外交パストート所持者であり、ウィーン協約による治外法権の対象なので絶対に司法解剖をおこなうことはできないとはっきり主張した。

しかし、マレーシア側はわれわれの正当な要求と国際法を無視し、われわれとの何の合意や立ち会いもなしに遺体の司法解剖を強行したばかりか、解剖結果も発表せず、2次解剖まで行うと騒ぎ立てた。

これは、わが共和国の自主権に対する露骨な侵害であり、人権に対する乱暴な蹂躙であり、倫理・道徳にも反する反人倫的行為である。

とくに厳格に重視せざるを得ないのは、マレーシア側の不当な行為が、南朝鮮当局が起こした反共和国謀略騒動と同じタイミングで強行されていることである。

南朝鮮 保守メディアは、司法解剖結果が発表される前に 「北朝鮮偵察総局の女性要員2人による毒殺」 だの、「北朝鮮の仕業に違いない」 などというデマを極めて悪辣で執拗に広めはじめた。

わが公民が死亡した翌日の14日、青瓦台が沸き返り、16日には長官レベル会議が開かれるなど、南朝鮮当局の反応が目立つようになり、仕舞いにはわが公民の死亡となんの関りもない「サード(THAAD)」配備問題まで公然と論議された。

これは明らかに、南朝鮮当局が今回の事件を事前に予期し、そのシナリオまであらかじめ作っておいていたということを示している。

このような陰謀策動の目的が、わが共和国のイメージに泥を塗り、息の根が止まりつつある朴槿惠逆徒の気管を広げ、国際社会の耳目を他に向けようとするところにあるということは火を見るように明らかである。

すでに米国は、事件捜査結果が発表されていないにもかかわらず、わが国を「テロ支援国」リストに再指定すべきであるとしながら南朝鮮当局に相槌を打っている。

しかし多くの国々は、南朝鮮政客の陰謀説、朝鮮を転覆するための「大型爆弾」として利用しようとする試み、絶え間ない世論づくりで南朝鮮政局の混乱をやわらげようとする意図などと非難しながら、南朝鮮当局の稚拙で見え透いた謀略騒動に唾を吐いている。

果ては南朝鮮内部においてまで、このように無謀かつ不必要なことで利益を得る勢力は、朴槿惠と「自由韓国党」、「国家情報院」だけであると主張する声が高まっている。

しかし、唯一マレーシアだけが、このような事実に顔を背けているのは、実に遺憾なことだといわざるを得ない。

わが公民がマレーシアの地で死亡しただけに、その最大の責任はマレーシア政府にある。

にもかかわらず、マレーシア政府がかえってわれわれに言い掛かりをつけていることはとんでもないことであり、初歩的な倫理・道徳も知らない厚顔無恥な行為である。

現在までマレーシア警察の行った捜査情況を犯罪捜査学的見地と法律的見地から見ると、すべてが欠点と矛盾だらけである。

まず、心臓発作による死亡と結論づけたことを、なんの端緒もなく、むやみに「毒殺」とこじつけたことである。

心臓発作と結論づけたのはマレーシアの病院側で、「毒殺」という世論を広めたのが南朝鮮メディアという点を考慮するとき、何故マレーシア警察が自国の病院側の結論を信じず、確認もできない他人の言葉にむやみに従ったのかということである。

マレーシア警察側が記者会見で死亡原因は確定できないと言いながら、毒性検査結果を待つとの矛盾する言葉を発した訳は、彼らが初めから死亡原因を「毒殺」と決めつけていたことを自ら立証したことになる。

マレーシア側の非友好的な態度は、遺体移管問題でより一層はっきりと表れた。

不法かつ非道徳的な方法で司法解剖と法医学鑑定をしたなら、当然われわれに遺体を引き渡すべきだが、マレーシアの法律によって死者の家族のDNAサンプルを提出するまでは遺体を引き渡すことができないとう訳の分からない口実を設けて今まで遺体を引き渡していない。

これはマレーシア側が国際法と倫理・道徳も眼中になく、遺体移管問題を政治化し、何らかの不純な目的を達成しようとしていることを示している。

次に、事件当初、殺人容疑者を逮捕したと大げさに騒ぎ立てたが、その後それについてはまったく言及されていないことである。

さらに呆れるのは、殺人容疑者が「手のひらに搾り落とした油のような液体を頭に塗った」と陳述したので、死者が毒殺されたとしているが、手のひらに塗った女性は生き、それを塗られた人は死ぬ、そんな毒薬がどこにあるのかということである。

もっとも重大なことは、マレーシア警察が今回の事件を「共和国公民による背後操作」によるものだと世論をミスリードしていることである。

17日にマレーシア警察は、現地のわが大使館に知らせもせずに、マレーシアで働くわが公民の住宅に不意に押しかけ、一方的に彼を逮捕し、彼の家族まで殴打する行為を行った。19日にマレーシア警察庁副総監は、捜査結果なるものを発表しながら、事件当日の13日に北朝鮮の人たちがマレーシアを発って周辺諸国へ行ったので、すべて犯罪容疑者だと述べたが、事件当日にマレーシアから出国した他国の人々は疑われず、何故、わが公民たちだけが嫌疑対象になるのかということである。

これらの矛盾点は、マレーシア警察が客観性と公正さもなしに、何者かの操作にしたがって捜査方向を定め、意図的に事件の容疑をわれわれに負わせようとしていることを示している。

わが共和国は、当然、法的保護を受けるべき外交旅券所持者のわが公民が死亡したことに対し被害者の立場から意見も多々あったが、マレーシア警察の公正で客観的な捜査を信じ、忍耐力を発揮してきた。

しかしマレーシア警察は、殺人容疑者として逮捕した外国人女性たちに対する取扱い情況は公開せず、むしろ被害者側のわが公民を犯罪容疑者に仕立て上げ、ひいては逮捕までするなど、われわれに対する標的捜査にだけ熱を上げている。

このような見地からして、これからマレーシア保健相が発表するという司法解剖結果を果たして信じることができるだろうかということである。

われわれはすでに、今回の事件の正確な解明のための合同捜査を提起し、わが法律家代表団を派遣する準備ができているということを明らかにしたところである。

法律家代表団を直接、現地に送り殺人容疑者に会って、彼女らの陳述も聞き、彼女らが誰の指示を受けたのかを確認し、逮捕されたわが公民にも会ってみて、事件現場と映像資料などを具体的に調査し、事件の捜査を公正に締めくくろうということである。

われわれは、尊厳ある自主強国、核強国のイメージを傷つけようとする如何なる試みも絶対に許さず、今回の事件の黒幕を最後までとことん暴き出すであろう。

われわれはマレーシアの今後の態度を見守るであろう。  (了)
  1. 2017/02/26(日) 02:50:58|
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