古本屋通信

ブックオフの買取り値のことなど

古本屋通信      No 2181  10月05日

   ブックオフの買取り値のことなど

 江田五月さんが昨日の活動日記にブックオフのことを書かれているので、それをたたき台にして少し書きたい。エッセイではない。私が知る単なる「最近のブックオフ買取り事情」である。

 午後中かけて本棚の整理をしていた妻とともに、ブック・オフに本の処分をお願いしに出掛けました。段ボール8箱分ありましたが、大部分は値が付かず、買値を付けてくれても最低は5円、最高は180円、総計で1600円余で、値が付いたのはほとんどが文庫本でした。

  江田さんはさいきん息子の江田剛弁護士といっしょに弁護士事務所を開設され、こう書かれていた。(事務所の)書棚を見ると、私の方はカビの生えそうな古文書ばかりの古色蒼然図書館、剛所長の方は極彩色豊かな流行の書店の陳列棚のようでしたと。

 つまりご自分の古色蒼然たる古本はゼロ評価で、文庫本だけが値が付いたのであろう。こういう事が平気で書ける江田さんの感覚を好ましく思う。

  さてブックオフの買取りだが、最近といっても、1年もう3年になる(ご指摘があったので訂正しました)が、買取り価格の評価は全国一律で機械がやるようになった。古本市場は前からだが、ブックオフはアマゾン買取り価格の新古本屋(ブックマート等)よりも更に遅かった。これでいよいよ店員は古本評価はしなくて済む。店員は本の美醜だけ判定する。江田さんの単行本と雑誌はハナからアウトだったのだろう。

 現行の本の大半にはバーコードが付ているので瞬時に機械が読み取る。少し古い本はISBNコードを読み取る。両者ともないが新しくて見栄えのする本は一律5円の買取である。しかしそれは持ち込まないで捨てることだ。何万円もする豪華美術本でも5円である。古色蒼然たる古書は古書店の担当だ。絶対に買取らない。江田さんは捨てに行ったのだろうが、これも歓迎されない。面倒なのだ。

 機械が読み取った本は瞬時にタイトルと買取り価格がプリントアウトされ、清算時に返される。ちょっと前まで最低値が10円だったのが5円に変更になっている。その分、高くなった人気本もあるという。100点売れば全て値が表示されて帰ってくる。私は本による格差が全く読めない。恐らく店員も読めない。機械だけが知っている。文庫本や新書本が40円以上になることはない。然し30円のことはしばしばある。けど圧倒的に多いのは5円である。1年前の初版文庫本が5円で、20年前の司馬遼太郎の『街道を行く』が30円の理由が分からない。永久に分からない。単行本も5円が多いが、全くゴミ本だと思った30年前の雑本が550円だったりする。村上春樹の話題作が5円だったのには呆れた。私は全く分からないのだが、古紙業者さんから大量に入り、その中に白い本がたくさんあれば、まとめてバイクに積んで持ち込む。バイクに山と積む。これ5000円になったことはない。4000円もない。3000円も記憶にない、800~2500円である。ちゃんと事前に売れそうな新しい美本を選別して持ち込んでコレである。これでけっこう高値も含まれているのだ。

 やはりブックオフは本の捨て場であろう。さいきん10年間、古紙回収業者さんの姿をブックオフで見かけたことはない。割が合わないのだろう。再生工場の方が儲かるのだ。

  ブッコオフの将来について書けることもいくらかあるが別の機会に譲りたい。ブックオフは古書店とは益々無縁な空間になった。わざわざ売りに行きたいと思ったことはない。気分転換の外出だが、こころ魅かれる本は一冊もない。自店の店内には未読の古書が一万冊はある。良書の宝庫である。売れないだけである。残念である。
  1. 2016/10/05(水) 15:37:49|
  2. 未分類