古本屋通信

革マル派はよく勉強してるなあ


古本屋通信     No 2112  8月20日


     革マル派はよく勉強してるなあ

  以下は革マル派の 8月7日国際反戦集会での山門さんという幹部の基調報告(機関誌「解放」最新号掲載)から共産党批判の部分を古本屋通信が抜き取ったものである。其の編集部さん、お世話になります。ありがとう。なかなか共産党をよく勉強しておられる。日本共産党員も「解放」くらい読もうよ。それと中核派の「前進」もね。ともに主要部分はネットで読めるよ。革マル派の方がケチで出し惜しみするけどね。私に言わせると日本共産党の赤旗を丁寧に読んでいるのは中核派よりも革マル派だね。余談だが緑の党なんて全く読んでいない。せんじつ岡山の事務所に行ったけど、赤旗なんて置いていなかった。ありゃダメだね。まあ民進党を乗っ取るつもりなんだろうが、けっきょく行きつくところは第2自民党だ。大塚愛には期待するけどね。



 「解放」最新号 (第2431号2016年8月15日)
 
改憲・安保強化粉砕の戦列築く
 8・7東京 第54回国際反戦集会が大高揚

  (日本共産党を批判した部分のみを抜粋した 古本屋通信

  同志・山門は、日共官僚が自己目的化してきた「野党と市民の共闘」なるものが参議院選挙とつづく東京都知事選挙における惨敗をつうじて破産が宣告されたと喝破し、さらに批判の矢を放つ。かの政策委員長・藤野の「防衛費は人を殺すための予算」という発言がネオ・ファシストどもからやり玉にあげられたことに完全屈服し、帝国主義日本の軍事費を認め・「自衛隊の段階的解消」という基本政策をも実質上投げ捨てたのが不破=志位指導部だ。「日共官僚どもは、清水の舞台からネオ・ファシズムの濁流のなかへ笑いながら転落しつつある。われわれは、日共系労組の組合員や良心的な党員を道連れにすることを絶対に許さない!」
 「議会主義者の錯誤をのりこえ、たたかうぞ!」 同志・山門は、同志黒田寛一の「憲法改悪と日本労働者階級の闘い」(『スターリン批判以後 下』所収)の一節を紹介しながら、ブルジョア・アトミズムを理念とする市民主義・議会主義におちこんでいる代々木官僚の闘争歪曲をいかにのりこえるべきかを鮮明にさし示したのだ。


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 再録


古本屋通信     No 2013   6月29日

   藤野保史(やすふみ)政策委員長の更迭を検証する 

 一瞬わが目を疑った。まさか、まさかである。藤野のどこが誤りだったのか。どこが党の方針と異なる誤った発言だったのか。いったいどこが自衛隊員を傷つけたのか。そういう個所はまったく見当たらない。あるのは志位執行部の選挙方針にとってマズかったと、執行部がそう見做したという理由だけだ。現在の党綱領を擁護する立場に立っても、藤野は何ら誤っていない。当面の選挙において今回の辞任は(執行部の思惑とは反対に)こころある有権者の党に対する信頼を決定的に裏切るだろう。その結果として党の支持票はおそらく百万票単位で激減するだろう。これが藤野政策委員長更迭の負債である。血をもって賄わねばならない。これとは反対に、党が俗論に惑わされることなく断固として藤野政策委員長を守り切っていたならば、党に対する信頼は強固になり、当面の選挙に勝利していたであろう。いずれにせよ結論は選挙投票日の7月10日に出る。私は志位執行部に抗議の意を籠めて、比例区で日本共産党に投票しないことを表明しておく。田村智子さん、約束違反でごめんなさい。


 共産・藤野政策委員長辞任 「人殺すための予算」発言で
 2016年6月28日22時59分  朝日新聞デジタル
  共産党の藤野保史(やすふみ)政策委員長(46)は28日、防衛予算について「人を殺すための予算」と発言した責任を取り、政策委員長を辞任した。藤野氏は記者会見で「党の方針と異なる誤った発言で、結果として自衛隊のみなさんを傷つけたことを深く反省し、国民のみなさんに心からおわび申し上げる」と述べた。同委員長は当面、小池晃書記局長が兼任する。
 防衛予算「人を殺すための予算」 共産・藤野氏が撤回
 藤野氏は26日のNHKの討論番組で、防衛費が2016年度当初予算で5兆円を超えたことなどを指摘した際、「人を殺すための予算ではなく、人を支え、育てる予算を優先していく」と発言。同日夕には党広報部を通じて「不適切であり取り消す」との文書を出し、発言を撤回したが、自民、公明両党の批判の的となった。安倍晋三首相は26日、甲府市での演説で「自衛隊に対する最大の侮辱だ」と指摘した。公明の山口那津男代表は28日、新潟市の演説で「血も涙もない共産党に、人々の命や財産を任せるわけにはいかない」と指摘した。
 藤野氏は衆院当選1回。今年4月、政策委員長に抜擢(ばってき)されたばかりだった。党関係者は「火が広がりすぎ、どうしようもなくなった」と話した。


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  産経新聞詳報    産経新聞詳報    産経新聞詳報

古本屋通信のコメントを随所( )内に赤字で付すことにした。


  【共産「人殺す予算」発言】 2016.6.29 00:17
 
藤野保史政策委員長辞任会見  詳報
  「人を殺す予算」は誤り  党の方針と異なる


「防衛費は人を殺す予算」と発言したことに対して、政策委員長の辞意を表明し謝罪する共産党の藤野保史政策委員長。右は小池晃書記局長=28日午後、渋谷区・日本共産党中央委員会(納冨康撮影)

 共産党の藤野保史政策委員長は28日夜、党本部で緊急の記者会見を行い、NHK番組で防衛費について「人を殺すための予算」と発言した責任を取り、政策委員長を辞任した。政策委員長を兼務することになった小池晃書記局長も同席した記者会見の詳報は次の通り。

 藤野氏まず私からコメントを読む。NHK討論で、軍事費について『人を殺すための予算』と述べたことについて、多くの方々から厳しい批判をいただいた。この発言は、わが党の方針と異なる誤った発言で、結果として自衛隊の皆さんを傷つけるものともなってしまった。深く反省し、国民の皆さんに心からおわび申し上げる
 「あわせて選挙をともに戦っている野党共闘の関係者の皆さん、支持者と党員の皆さんに多大なご迷惑をおかけしたことをおわびする。発言は撤回したが、党の方針と異なる発言をしたことは政策委員会の責任者として極めて重大であり、責任をとってこの職を辞したいと考える」

 小池氏藤野さんの深い反省と辞任の申し出を尊重して、本日、常任幹部会として藤野政策委員長の職を解くことを決めた。合わせて当面私が政策委員長の代行を務めることも決めた。党としても国民の皆さんに心からおわびを申し上げる


(党の云う事実経過については、百人が百人だれも信用ないだろう。常幹のうち誰ひとり藤野が間違った発言をしたと言うものはいなかっただろう (この傍証として常幹ではないが党中央委員でもある熊本県委員長と佐賀県委員長の産経新聞に掲載されたコメントを貼っておく。これが平均的な党幹部の見方であり、常幹メンバーと大差あろうはずがない)。議論の中心はコレで選挙が戦えるか否か、突っ張るか、それとも折れるか、いずれが選挙に有利か、それだけが問題だったのだ。常幹といっても選挙中ゆえ会議を開いた訳ではない。大半のメンバーは議論を投げて態度を表明せず、志位と小池に一任しただろう。そのほうが後(ポスト志位)がやり易いからだ。2人は藤野に詰め腹を切らせる線で合意した。藤野は抵抗せずアッサリ呑んだ。利口なのだ。あとのセルフは藤野が全部自分で考えて草稿を書いた。それを小池が了承した) 

「不用意な発言だったが、誤解だ。言葉尻をとらえての攻撃には断固反対だ」(熊本県委員会・日高伸哉委員長
「言葉足らずだったかもしれないが、発言に問題は全くない」(佐賀県委員会・今田真人委員長



 --藤野氏は今日、辞表を提出したのか 

 藤野氏今朝、指導部に辞任を申し入れた

 小池氏常幹については今日、選挙中なので持ち回りの形で

 --指導部というのは志位和夫委員長だけなのか。小池氏の代行とは

 藤野氏私から志位委員長に辞任を申し入れた

 (以上は草稿どおり)


 小池氏代行というのはまさに代行だ。当面、兼任をする

 --党本部に来た抗議の数は

 藤野氏具体的な数は把握していないが、かなり多数の電話やメールが寄せられた。多くは批判だ

(批判は多くなかった。ネトウヨ系列ばかり。それもそのはず。すでに発言を取り消しているのだから、自公両党支持者も抗議しようがないだろう。半数以上は党内外からの激励であった。「ちっとも間違っていない、がんばれ」と)


 --藤野氏の発言をめぐっては、志位委員長が「注意をした」「解決済みだ」と言っていたが

 藤野氏注意を受けて、自分でさらに考えて、その後のさまざまな批判もあったので、自分で判断した

 --今回の発言が参院選に与える影響については

 藤野氏ともに戦っている野党共闘の関係者の皆さんにも大変なご迷惑をかけたと思っている。また、支持者や党の皆さんにも本当に申し訳ない影響を与えたと思っている。それが今回の判断につながった

 (草稿どおり)


 --26日のNHK番組では、他党の方から「撤回した方がいいのではないか」という指摘もあった中、沈黙していた。重大だという認識に至ったのはなぜか

藤野氏その場で撤回すべきだったと思っている。党の方針と全く異なる発言なので、その場で撤回すべきだった。それができなかったことを含めて責任を感じて、政策委員長を辞する判断をした

(その時も、今も間違ったことを言ったという認識はゼロだから、撤回などしようがない。ただ、党の方針と異なる云々は今でも絶対にありえないと思っているが、結論の辞任が先にありきだから、落としどころはコレしかない。その点では3人で一致した)


 --そもそもどうしてあのような発言をしたのか

 藤野氏私たちは5兆円を超える軍事費全てが問題だということではなく、海外派兵用の予算を削って暮らしに回せという主張をしている。軍事費の全部を削れとは言っていないが、私の発言は『全部がダメだ』という趣旨になってしまった。これは党の方針と明確に異なる発言だ

(ホントのことだから、思った通りを喋ったまでだ。党の方針と異なる発言ではまったくないが、党の方針と明確に異なる発言だという事にしないと収まりが付かないから、そうしたまでだ)


 --藤野氏は国会議員になって長い年月ではない

 藤野氏そういう意味では、そのことも含めて、責任を感じて今回の決断をした

(出る釘は打たれるという事だろう。若いから何度でもやり直しが効く。出来れば後はサブの宮本さんか、畠山さんにやって欲しかった)


 --政策委員長は空席か

 小池氏政策委員長の代行をするわけだから、政策委員長は私ということになる。当面。書記局長と兼任

 --参院選への影響は

 小池氏今後の参院選での戦いは頑張るしかない。その一言に尽きる

 --発言による影響は

 小池氏 そういったことも含めてこういった形で重い判断を受け止めて。全力を尽くして頑張るしかない

 --発言の内容そのものを問題視したのか。それとも参院選への影響を重視したのか。表現の仕方の問題だったという気もするが、どこが不適切だったか

 藤野氏防衛費全体が削減の対象ではなく、そのうちの専守防衛ではないような海外派兵型の部分について削減して暮らしにまわすべきだと主張している。私の発言はそうした党の方針と全く違う趣旨になっている。中身が問題だ

(こういう理屈で通すという事だが、実際の防衛費は総額5兆円があるわけで、その内訳の明細があるのではない。「防衛費を削れ」が一貫した党の方針である。だから発言はまったく正しい。現実の問題としては全自衛隊員の首が切れるわけではないから、防衛費をゼロには出来ない。しかしわれわれは運動をやっている。人殺しの防衛費を生活費に回せと戦後言い続けてきた。何の問題もない。ちょっと異常である)


 --批判の声があったということだが、「辞任すべきだ」というような声はあったか

 藤野氏そういった声もあった

 (悪意のもの以外は全くなかった)


 --議員辞職は

 藤野氏辞職も含めていろいろな意見があった

(とんでもない話で、これで辞めるのなら初めから選挙闘争などやらない。党内にそういう意見があるわけがない)

 --就任してからわずか2カ月。任命責任は

 小池氏今回、こういう重い判断を受け止めて、われわれとしては辞任という決断をした。今回は本人の深い反省として辞任の決意を受け止めた

 (任命責任などあり得ない)



 --問題があったと思っているのはどこか


 藤野氏 『人を殺す』という表現を使ったことが党の方針を間違って伝えた

(防衛費、すなわち自衛隊員を人殺しのために海外に派遣する予算は人を殺す予算だ。間違いなくそうだし、直截な表現こそベストだと想っている。なんら党の方針との不一致はない)


 --表現自体にも問題があったのか

 藤野氏もちろんだ


 --共産党として防衛費をどうとらえているのか

 小池氏いま藤野氏から話があった通りだが、防衛費を全てなくせ、ゼロにしろと主張したことは一度もない。海外派兵用の兵器、高い殺傷能力を持つもの、敵基地攻撃能力を持つようなものとか、あるいはオスプレイなど、日本の国土を守ることから逸脱したようなものについては削減の対象と、一貫して党の政策では求めている。共産党として削減すべき防衛費は示している。それと今回の発言は矛盾をする。党の方針と違う発言になってしまった

(こうでも云わなければ云いようがないだろう。日本の国土を守る災害復旧費用のみ認めて、そのほかは全部アウトよ。削減すべき防衛費を数字で示すのはあやまりである)


--自衛隊の存在は明確に認め、尊重するということで謝罪をするのか

 小池氏党の自衛隊についての見解について言うと、『違憲である』という立場は変わらない。しかし、国民の合意がない限りすぐになくすことはできない。かなりの長期にわたって自衛隊は存続することになる。万が一、その期間に急迫不正の大災害とかがあった場合は自衛隊には働いていただくというのが、わが党の立場だ。その立場には変更はないし、綱領に書かれている立場から照らしても防衛費全体を『人殺しのための予算』としてしまうのは党の立場とも異なる

 (ああ、しんどいなあ


 --急迫不正の防衛のための自衛隊の役割は明確に認めるのか

 小池氏今は、そういう場合には、自衛隊の皆さんにも働いていただくというのは、この間、何度も申し上げている通りだ。そこは変わらない」

 (ああ、しんどいなあ


 --参院選での野党共闘への影響は

 小池氏
そういうこともあるので、藤野さんもこういう決断をした。われわれとしては誠心誠意、共闘の前進のために力を尽くしたい

 --今まで共産党は自衛隊の解消を訴えてきた。自衛隊の方に謝罪するのは異例だと思う。自衛隊の任務に対しては党としても尊重するのか

小池氏私どもは災害時に自衛隊が大きな役割を果たしているということはこれまでも表明してきている。立場は変わらない。一貫している

 藤野氏私も災害救援などで頑張っている自衛官の皆さんには心から敬意を表している

(だれが自衛隊に謝罪なんかするものか。自衛隊と自衛隊員は分けて考えている。われわれは一般自衛隊員の方を敵視したことはこれまで一度もない。自衛隊員のかたと手を携えて平和な日本を作って行きたい)


 --防衛に関しては

 藤野氏そうしたさまざまな自衛隊で頑張っている方を、防衛というところを超えて、今度の安保法制で海外に送る、危険な任務を加えるということが心にあった。そうした安全保障法制をなくしていくという点については、今後も頑張らなければいけないという気持ちは変わらない

      (終わり)


  古本屋通信
  私の当初の予想通り、藤野の正しい発言を訂正させたのは志位と小池の合議だった。この2人も必死なのだ。しかしよく分かった。あとから来た優れた者が先行者を越える気配がある時、先行者は必死で妨害する。どんな社会でも一緒なんだなと。大体がオカシイ。委員長の藤野がアウトなら、なぜサブの宮本か畠山を後釜に据えない?

 山下を更迭し、藤野を更迭し、宮本、畠山を昇格させない。3人の副委員長(浜野、緒方、広井)は生きているのか、それとも死んでいるのか、ウンともスンとも言わない。志位が疲れているから、小池の独裁である。



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  再録


古本屋通信     No 2015   6月30日

   マルクス主義国家論と藤野保史の天才性


  表題のタイトルで書きたいのだが、何か書くとき、読者と共通の土俵を共有するためには前提を断り書きしなければならない場合がある。その作業は私にはかなり鬱陶しいのだが、そういう作業から始めなければならない。

  私は学生時代からマルクスを読んできたが、自分のマルクス理解に自信がある訳ではないから、マルクス主義者を名乗ることはおこがましく、マルクス学徒またはマルクス者を名乗ってきた。しかしマルクス主義者でありたいという気持ちを隠したことはない。その点でいえば、不破哲三の 「マルクスと友達になろうよ」 は私に馴染む言葉なのだ。で、私はマルクスとエンゲルスの理論を自分のアレコレの論稿のベースに据えている。このことを隠したことはない。

  続いて不人気の絶頂にあるかに見えるレーニンだが、その全てではないが、基本的な理論の枠組みは帝国主義の時代のマルクス主義として、今まお有効性を失っていないと考える。レーニン主義の特徴を一言で表現するのは難しいが、敢ていえばプロレタリア独裁(執権)論と国家論だろう。この点の認識で云えば、私の認識は日本共産党綱領の枠組みと大きくは食い違ってない。

  国家論だが、私の典拠はレーニンの 『国家と革命』 および 『国家について』 である。いずれも数種類の邦訳がでている。大月版、岩波版、角川版が一般的である。私くらいの年配の蔵書(古本)からは必ず出てくる。

  国家とは階級対立の非和解的な産物であり、支配階級が被支配階級を支配するときに欠かせない階級支配の道具である。暴力装置である。私はこのレーニン主義の基本的命題を疑ったことは一度もない。レーニンの規定はこの限りで無条件に正しい。

 国家とは権力であるが、各国におけるその具体的な現れは以下である。すなわち軍隊、警察、裁判所、消防、監獄、等。

国家とは、元々階級支配の機関であり、階級が他の階級を抑圧する機関として生まれたものであり、それは階級対立の非和解性の産物である」、「国家は、階級対立の非和解性の産物であり、その現れである。国家は、階級対立が客観的に和解されることができないところに、またその時に、その限りで発生する。逆にまた、国家の存在は、階級対立が和解できないものであることを証明している」、この権力は主として何であるか?それは、監獄等を自由に使うことの出来る武装した特殊な部隊にある。常備軍と警察とは、国家権力の暴力行使の主要な道具である (「国家と革命」)。

 ここに引用した国家論がアレコレの市民的日常感覚と親和性があるか否かは別問題である。具体的事例を挙げれば、われわれは交通事故に出会ったとき警察の手を煩わせる。火事になれば消防を呼ぶ。今回の熊本水害では軍隊である自衛隊が出動した。これらの活動ががいっけん超階級的に見えようと、これは国家の本質を些かも変更しない。

 云うまでもないが、ここで云う国家(権力)とは資本主義の国家だけではない。未来社会に置ける国家、仮説的に云えば社会主義に於ける国家も全く同じである。プロレタリアートが権力を掌握したあとの社会では軍隊、警察、裁判所、消防、監獄、等はプロレタリアートが資本家階級の反革命を未然に防止するための暴力装置になる。

 長すぎた前提になった。具体的な問題に入っていく。今回の藤野問題である。キンピーサイトのKM生さんの投稿を引用させていただく。

11. KM生
2016年06月26日 21:30
藤野は「対米従属の自衛隊は憲法違反。我々は(自民党とは違った意味で)憲法改正・日米安保廃棄して、国防のための自主独立の軍隊を持つ」と言えばよかったんだよ!


  これは私もしばしば書いてきたが全く正しい。日本の軍隊である自衛隊は違憲の存在であるし、日米支配階級の人民支配の暴力装置である。したがって「人殺しの海外派兵」にちょくせつ従事していようがいまいが、日本共産党は自衛隊の増強に反対せねばならない。自衛隊員の増強のポスターの貼りだしなどには共産党は一貫して反対してきた。今後も自衛隊の増強に通じる自公政権の政策を叩き続けねばならない。

 日本共産党を含む民族民主統一戦線政府が樹立された暁には、憲法を改正して自衛軍を持つことになる。これは他国(帝国主義)からの侵略に備える抑止力になるからではあるが、自国の反革命を防止するためでもある。

  ただ、はっきりさせておきたい。日本のいまある自衛隊は民族民主統一戦線政府の自衛軍には絶対に使えない。プロレタリアートが権力を掌握した時点で解体し尽くさねばならない。必ずや反革命軍として作用するからである。これは1965年のインドネシア反革命で明らかである。権力を奪取する直前のインドネシア共産党員 500万人を殆ど一夜にして虐殺してしまった。これが権力の道具としての軍隊の本質である。日本の自衛隊は解体し尽くさねばならない。

  藤野保史がNHK政治討論会で喋ったことは何の問題もないだけでなく、初歩的常識である。コレに反対の日本共産党員など一人もいない。すでに書いたとおりである。こういう常識的認識が反共風土の強い日本で「国民的」合意に至っていないことは何の不思議もない。安倍さんの顔を見れば分かるだろう。

  ここで藤野保史の天才性に就いて一言だけ。いちど喋ったことを取り消したり、「反省」 して政策委員会責任者を辞任したことは藤野の輝きをまるで減じていない。いっそう輝いている。なにゆえ藤野は天才か。民共野合の欺瞞性を見えるかたちにしたからである。自公政権の民共野合批判を活性化し、加えて枝野幹事長の「共産党と組んだのは間違いだった」という発言まで引き出したからである。
  1. 2016/08/20(土) 14:40:52|
  2. 未分類