古本屋通信

天皇の生前退位について

古本屋通信     No 2094  8月09日


     天皇の生前退位について

 ブル新聞各紙がデカデカと書き、今日の赤旗もブル新聞ほどではないが、一面左に志位会見とともに記事にしている。私はこの問題に余り関心を持っていないが、多少は天皇制の問題の認識にも関わるので、最小限コメントしておきたい。

  今回起こっているのは天皇制の問題ではない。平成天皇・明仁氏の老齢に伴う執務能力の問題である。私は志位委員長の記者会見を支持する。すなわち赤旗の見出しのとおり 「政治の責任で生前退位の真剣な検討が必要」 だということである。人間は生理的老齢は避けられない。無理をしないほうがよいというに尽きる。


  以下は余談である。私は赤旗に掲載された明仁氏の顔写真を初めて見た。宮内庁の提供によると書いてある。毎日新聞掲載の写真と同一である。赤旗の記事はもちろん敬語などいっさい使っていない。大本芳子さん、赤旗の通りの言葉遣いをせられえよ。天皇陛下なんて書くんじゃあないよ。陛下は差別語なんよ。裏返しの差別語。

  私自身は平成天皇にたいしては明仁氏、平成皇后にたいしては美智子さんを使用している。日常会話でそう心掛けている。店の客人で天皇陛下を使う人がいれば、必ず半畳を入れる。そうするともう来なくなる。ホッとする。しかし習慣になっている人まで追い払いはしない。、

  私は昭和天皇を 「ヒロヒト」 と呼んだ。代替わりしてからのち暫くは 「天皇明仁」 または「明仁天皇」 と呼んだ。然し、前者はキツ過ぎるし、後者は敬語に近い。けっきょく明仁氏に落ち着いたが、座りはよくない。その点では美智子さんは半世紀以上、美智子さんである。座りはよい。

  冒頭で志位氏を支持すると書いたが、これはもちろん最小限綱領の立場である。天皇制が差別の象徴であるという議論は今日は措こう。共和制か、王制か。どちらが民主主義の精神にかなっているか。言うまでもなく前者である。血族・世襲そのものが前近代だからだ。

 いかなる国家においても王制を一挙に共和制に変えることはできない。然し、日本は(共和制の国家である)朝鮮民主主義人民共和国を金王朝と皮肉ったりする。やっぱり王制が民主主義に反すると認めているのだ。

  私はいま天皇制のタブーがどれくらい解禁されているのか、確かな認識はない。今回の生前退位の議論を契機にして、いかなるタブーもない議論が活発に行われることを願う。


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    赤旗   2016年8月9日(火)

 「象徴の務め難しく」  天皇が国民に向け表明

 天皇は8日、「象徴としてのお務めについて」とする発言を、ビデオメッセージの形で発表しました。生前退位の意向を示している天皇は、そのことには直接触れず、「次第に進む身体の衰えを考慮する時、これまでのように全身全霊をもって象徴の務めを果たしていくことが、難しくなるのではないかと案じています」と語りました。

 映像は約11分間。皇居・御所の応接室で7日に収録されました。

 冒頭、「天皇もまた高齢となった場合、どのような在り方が望ましいか、天皇という立場上、現行の皇室制度に具体的に触れることは控えながら、私が個人として、これまでに考えて来たことを話したい」と述べました。

 天皇は、2度の外科手術や高齢による体力低下を覚えるようになったころから「従来のように重い務めを果たすことが困難になった場合、どのように身を処していくことが、国にとり、国民にとり、また、私のあとを歩む皇族にとり良いことであるかにつき、考えるようになりました」と語りました。

 そして、高齢化への対処として国事行為を縮小することには「無理があろう」と述べ、天皇の行為を代行する摂政を置くことについても否定的な見方を示しました。

 その上で、天皇が健康を損ない深刻な状態に至った場合、社会の停滞や国民の暮らし、残された家族への影響が懸念されるとして、「こうした事態を避けることはできないものだろうかとの思いが、胸に去来することもあります」と語り、国民の理解を求めました。

 「重く受けとめる」 安倍首相コメント
 天皇のビデオメッセージ発表を受けて安倍晋三首相は8日、官邸で記者団に対し、「天皇陛下が国民に向けて発言したことを重く受け止めている」と述べました。天皇の公務のあり方などについては「天皇陛下の年齢や公務の負担の現状に鑑みるとき、天皇陛下の心労に思いを致し、どのようなことができるのかしっかりと考えていかなければいけない」と語りました。


 政治の責任で生前退位の真剣な検討が必要
 志位委員長が会見
 
(写真) 記者会見する志位和夫委員長=8日、党本部
 日本共産党の志位和夫委員長は8日、党本部で記者会見し、同日、天皇が高齢の問題から「生前退位」を示唆する発言をしたことについて記者団に問われ、「高齢によって象徴としての責任を果たすことが難しくなるのではないかと案じているというお気持ちはよく理解できます。政治の責任として、生前退位について真剣な検討が必要だと思います」と表明しました。
 さらに志位氏は「日本国憲法で、生前退位を禁じているということは一切ありません。日本国憲法の根本の精神に照らせば、一人の方が亡くなるまで仕事を続けるというあり方は検討が必要だと思います」と述べました。
  1. 2016/08/09(火) 13:15:11|
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