古本屋通信

ウソは大きいウソほど効果がある

古本屋通信     No 2040   7月12日

   ウソは大きいウソほど効果がある

 選挙が終わって、共産党議員のブログを一回りしたが、見るべき記事は多くない。というより殆ど書いていない。これは今回の結果を肯定的に評価していないからであって、党中央常幹の見解をなぞるだけよりはマシである。全般に言葉が少ないのだが、そういう中にあって、昨日の河村さんの記事とともに、下記の村井さんの記事はやはり出色である。何もことさら耳をそばだたせることを書いているわけではない。ただ、現状を踏まえて、自分の頭で考え、苦悩をにじませながら第一歩を踏み出そうとしている。然しそれだけのことが私を含めてなかなかできないのだ。
  村井文に先立って、選挙結果をありのままに、ということはシビアに書いてくれた世に倦む日日氏の記事を転載しておく。

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参院選で改憲勢力が3分の2を制す - リスクとなった「憲法改正」の争点化    世に倦む日日   2016-07-11
参院選の結果が出た。マスコミが事前に予想したとおり、改憲勢力で3分の2の議席が確保された。朝日の1面には安倍晋三が満面の笑みでボードの前に立つ写真が載っている。この不快な絵を4度見た。2012年衆院選、2013年参院選、2014年衆院選、そして今回。結局、安倍晋三は国政選挙に4連勝した。これまで、国政選挙で4連勝した首相を見たことがない。5年間で4度の選挙を行った小泉純一郎ですら、結果は2勝1敗1分だ。安倍晋三は常勝将軍であり、4年間で一度も負けたことがない。内閣支持率も安定したままで、政権基盤はさらに盤石となり、党内や国会内に不安要素は全くない。マスコミも子分だけ。任期はあと2年だが、2年の間に衆院選を打ってそこで勝てば、任期を再延長して、7年半続いた佐藤政権(1964.-1972)を追い抜くことも十分考えられる。安倍晋三の独裁体制が固まる選挙結果となった。この選挙結果を受けて、残業代ゼロ法案が成立するだろうし、年金や医療費がカットされるだろうし、自衛隊PKO派遣に駆けつけ警護が適用されるだろう。自公で改選過半数を取ったことで、昨年より国論を二分した安保法は国民の民意によって容認された結末となった。そして、安倍晋三が選挙戦序盤で予告(ニコ動)したとおり、臨時国会で憲法調査会を動かし始め、改憲論議が立ち上がることになるだろう。

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 参議院選挙が終わって浮かぶ想い
 
2016-07-11   日本共産党福山市議  村井明美
選挙が終わって、日本共産党は議席を改選前の2倍にしたけれど、激戦区で野党共闘は勝利したけれど、選挙結果の直後にわいてきた感情は重苦しさと悔しさでした。
改憲勢力が参議院でも3分の2を占めてしまいました。
選挙が終わったとたんに、マスコミはやっと改憲問題を報道し始め、安倍首相は憲法改正問題を言い始めるし、まったく、後出しジャンケンですよね。
国民の半数が投票しないという中で、国の最高法規に手を付けようとするなんて、こんなことがまかりとおてよいのでしょうか。
小選挙区制の弊害は政治そのものを堕落させてしまいますよね。
選挙が終わって、本日、全国45選挙区すべてで、今回の選挙は違憲との提訴が行われました。少し胸が軽くなりました。
ですが、いつまでも腐っていない、直ちに歩み始めるのが日本共産党魂です。
明日の早朝は、国道182号線に立って、選挙結果の報告と憲法改悪を阻止しようという呼びかけをいたします。
今回、投票に行かれなかった市民の方々に、どう働き続けるか、考え、工夫し、がんばり続けるのです。
主人公である国民一人一人がしっかり声を上げることができるよう民主主義を育てる営みをがんばり続けるのです。
何よりも、大きな日本共産党に成長するよう、仲間増やしを本格的に取り組みたいと思います。
あなたも日本共産党に入りませんか?



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  古本屋通信

  上記の2文とは関係ないと言えば関係ないのだが、私は私なりに考えた。それを書いてみたい。私は選挙結果を余り重視しない。極端に言えば、改憲派が四分の三とろうが、逆に共産党が20議席とろうが、それ自体で日本が変わるとは思っていない。つまりブルジョア議会の役割をかなり相対化する。

  そういう私にとって、今回の選挙で腰が抜けるほど驚いたことがひとつある。

 共産党の比例区得票600万はまさに青天の霹靂であった。私は読めないと書いた。何回か修正して、350万に落ち着いた。正直に書くと、私は200万もあると思っていたのだ。

  きょうの赤旗に県別の数字も載っている。軒並み増えている。3年前より100万票近く増えている。いったいこういうことがあるのだろうか。いや、あっていいのだろうか。

  ここで脇道にそれる。私は選挙の最終日9日に、党中央のHPで志位委員長の街頭演説のユーチューブを見た。それは7日の東京都心でのもので、脇に田村智子と山添拓を従えていた。「日本共産党の志位和夫でございます」の何時ものセリフから始まり、いきなりバングラの事件に触れた。「卑劣なテロ」 から始まり、モンスターのような IS を生み出したのがアメリカであると・・・・。まったく拍手はなかった。完全に聴衆から浮き上がっていた。

  志位は冒頭で「反テロ宣言」をしなければならなかった。私は志位は恐れていると思った。いま始まったことではない。一貫して彼は反共攻撃を恐れている。最初は池内発言、つぎに熊本カンパ問題、さらに藤野の「人を殺す予算」、いまテロでもないバングラの内戦を恐れている。そして志位が恐れるたびに、共産党の陣地は敵によって狭められて行く。

  私は志位演説を5分と見なかった。ガタガタの演説であった。

  気を取り直して山添のユーチューブを検索した。半年前の立候補記者会見の時のものだった。全文原稿を読んだ。驚愕した。すごいのひとこと。ほかに言いようがない。

  もとに戻る。何回も書いたから繰り返さないが、そもそも「野党共闘」は日本語でさえない。創作であり、デマである。コレが通用する世界はどこにもない。自民党が言う無責任を遥かに超えている。国会の仕組み、「国権の最高機関」の国会を名実ともに破壊するものである。議院内閣制の破壊である。

  しかしコレが選挙で通用したのだ。共産党の比例得票600万票。

  はっきりしている。ウソは大きいウソほど効果がある。デマ宣伝の真実。まさにドイツナチスのヒトラーの宣伝の極意である。それが今回の共産党であった。

  一人区を放棄し、その節約分をデマ宣伝の拡散に努める。それは確実に効果があった。大衆は女である。女は騙されやすい? いや、女は騙されるのを待っている。ナチの思想である。それを忠実に実行したから、日本共産党は勝利した。どう取って戴いても結構だが、「野党共闘」の言葉が載っている辞書は日本にはどこにもない。それだけは断言しておこう。

 さらに一言加えようか。藤野保史の場合は、まず辞任の結論があり、「党の自衛隊方針(安全保障政策)とは異なる発言であった」 という理由は後から付いてきた。「野党共闘」 の方針もほぼ同様である。まず結論があった。結論とは「選挙に費やす金と人が不足している」。金と人を使わないで選挙をやれる方針を考えようではないか。結果が「野党共闘」だった。これは全党、とりわけ金と人が不足している都道府県委員会によって圧倒的に支持された。しかも比例区での勝利に繋がった。何ら理論問題が介入する余地はない。すべて実利上の問題であった。おいしかった。こんなにおいしい選挙はいまだかつてなかったのである。
  1. 2016/07/12(火) 15:04:14|
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