古本屋通信

ヘイトスピーチ法についての見解

古本屋通信     No 1973   6月11日
    
 ヘイトスピーチ法についての折衷主義的見解(TAMO2ちんの日常)を紹介しておこう。

  TAMO2さんについてはキンピーサイトの投稿者として私は敬意を懐いている。基本的にマルクス主義を名乗っておられるとの認識である。そのHPブログ(TAMO2ちんの日常)の存在も知っていたが、なぜかこれまで訪問する機会がなかった。今回ヘイトスピーチ法の賛否を検索する過程で以下の記事に出会った。転載させて頂きたい。TAMO2さん、よろしくお願いします。
  尚、これについての私の意見は特にないが、私のタイトルに折衷主義と付した。現実のたたかいは賛否のいずれかしかなかろう。それは冷静さを失うことではない筈である。つまり物分りが良すぎるのである。あとは読者の判断だが、転載させていただいた意図はあくまで資料提供である。こういう意見もあるのかと私は納得した。


 TAMO2ちんの日常    2016/6/9
 
「法治主義の難しさ」  
 これの続きみたいなもの。 http://red.ap.teacup.com/tamo2/2177.html
 反レイシズム法という理念法が成立した。在特会による「朝鮮人を殺せ!」などという差別デモを野放しにしてきたことに対する対抗措置である。この法案は遅まきながら国際的な約束事である。恐らくは2020年のオリンピックを念頭にした、安倍内閣の国際宣伝であろう。だが、理念法なので罰則規定などはない。

 しかし、罰則規定があったとしても、差別デモを予防することは出来ない。というのは、罰則というものは、行為に対して取られる措置だからだ。

 この問題、ストーキング問題と似ていると思う。ストーカーの被害者の申し出により、一応、ストーカーに対して警告は発せられるが、しかしよく知られているように、ストーカーは身柄を拘束されることはなく、事件が起きてから逮捕される。

 反レイシズム法は差別を許さないという理念に過ぎない。表現の自由などの基本的人権に配慮している。例えばデモをする連中を事前に拘束することは、戦前の悪名高い予防拘束と同じであり、違憲である。一言で言えば、連中を野放しにせざるを得ない。

 差別を許さない、としながらも、憲法の保障する人権ゆえに、実質野放しにするしかない、という難しさがある。法治主義では仕方のないことだと小生は思う。

 さて。そのような法的状況で川崎の差別デモ防止が行われた。暴力的なカウンターと、暴力装置である警察が、ビデオを見る限りは一体となって、レイシズムデモを鎮圧した。これに対して保守派は当然のこと、極右、極左も反発ないしは懸念を表明している。その反発や懸念は分からないでもない。

 だが、日本国憲法の下にある法治主義に従っていては、レイシズムデモは実質野放しにするしかない。ストーカーを予防拘束するわけにはいかないように。今までやられてきたように、法に従った手続きによって認められたデモについては、それを妨害するカウンター側を警察は取り締まるしかなかったのだ。そこで権力の意向を示すものとして、反レイシズム法案が急いで成立させたのだが、それは基本的に理念法に過ぎず、警察などによる取り締まり行為について明確な指示があるわけではない。

 ここでヴァルター・ベンヤミンの『暴力批判論』を思い起こすのもいいだろう。

 警察の「法」が根本において表示しているのは、国家が、なんとかして押し通したい具体的目的を、無力からか、それともあらゆる法秩序に内在している因果関係のためか、もはや法秩序によっては保証しえなくなっているところ、まさにそこのところにほかならない。だから警察は、明瞭な法的側面が存在しない無数のケースに「安全のために」介入して、生活の隅々までを法令によって規制し、なんらかの法的目的との関係をつけながら、血なまぐさい厄介者よろしく市民につきまとったり、あるいは、もっぱら市民を監視したりする。

 今回の事態がはっきり描かれているではないか。法では規制できない、だが政権は規制したい、だから警察がその意向を汲んで規制したというわけだ。

 で。安倍反動政権(?)がこのような意向をもったのは何ゆえか。おもな理由は国際的圧力だろう。東京オリンピックを前に、差別デモがあることは確かに恥ずかしいことである。そしてその圧力は左派も同調するものであった。そして、自分としては、何はともあれ、今回の鎮圧に懸念を持ちつつも、支持するしかない。明示的な法的根拠に基づき、法治主義でレイシズムデモを「事前に」禁止することは、実際問題無理だと思うからだ。よって、国家は警察の動きを見込んだ上で、十分な法的根拠なしで鎮圧することを選んだというわけだ。「ナチスのやり方に学んではどうか」という皮肉が、左派のために実現したと言えなくもない。

 聞いた話では、ドイツではネオナチのデモに対して、大衆が実力的闘争(暴力闘争)で登場を防止することは法的に認められているとのこと。多少手荒なことをネオナチに行っても無罪放免。まあ、共産主義者を共産主義者であるという理由で逮捕する西ドイツの後継国家だから、人権の限界を凄く考えているのかも知れない。どのような法律になっているかは興味のあるところである。そして、本当はそれしかないんじゃないかな。すなわち、憲法や人権を一部否定してまでも、法的根拠を与えて取り締まるという。結局のところ、法治主義ってのは色々と矛盾を抱え込むもののようである。

 その上で、左派内部で今回の事態に懸念を表明する側と、支持する側がネットで罵倒合戦を行っているが、お互い冷静になって欲しいものである。どちらにも正しさはある。そして、往々にして正しさ同士は矛盾するものだ。


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  古本屋通信
 今回のTAMO2さんの記事に到達したのはキンピーサイトでの彼のコメントを経由してであった。ついでと云っては失礼だが、ブサヨさんの本文と、そこでのTAMO2さんのコメントを併せて貼っておく。ブサヨさん、まいど勝手な転載をお許しください。

 2016年06月10日12:54
 これ誰だ?「国民世論」を盾にされて下を向く共産党市会議員
Mitsuhiro Kawamura ‎@Mono_logue
川崎でヘイトデモ撃退したと自慢してる共産党市議が演説していたので
「今ここであなたの周りを国民世論だからって100人で取り囲んだらどうします?」
「それは世論じゃありません」
「でも共産党の支持率考えれば圧倒的な世論は共産党不支持ですよ」と言ったら下を向かれた。
弱い(ーー;) 2016年6月8日 16:44
 おそらく日本共産党川崎市議団の1人だと思うが、誰だろう?
. busayo_dicbusayo_dic

6. TAMO2

2016年06月10日 21:16
うーん。緊急避難措置として、カウンター側の行為を支持せざるを得ないです。
http://red.ap.teacup.com/tamo2/2179.html
その上で、「俺たち共産党は、レーニン同志の言う『他のなにものにもよらない、ただ労働者大衆の暴力だけに依拠』する権力を目指しとるので、直接的行動によるレイシスト封じ込めを断固支持する」と、下を向くのではなく、堂々と言って欲しかったですね。

 (その後、これに対する過激ともいえる批判コメントがで投稿されたので、それも貼っておく)


9. 政界ウォッチャー三十年 2016年06月11日 01:07
いっけん皆様の話は正しい、しかしながら精神障害者という当事者としては、見えない差別と偏見の凄まじさに無自覚過ぎます、カウンターはお互いの広告宣伝担当です、罪得会など放置しておけば、消えたでしょう、もっと許し難いのは、しばき隊集団リンチ事件に全く言及せず、正義を気取る愚か者です、所詮私から見ればカウンターなど、ナチスの突撃隊です、正義ならば何をしてもいい、ファシストです。
精神障害者に見えない差別を、解消すべく尽力する団体なぞありません。

10. 政界ウォッチャー三十年 2016年06月11日 02:09
緊急避難措置という必要悪を認めてしまえば、それは悪と暴力の肯定です。
歯止めが効かない、恐ろしい。
SS武装親衛隊を認めるなら、自分はファシストであると宣言しなさい。
警察は精神障害者を守りません、マル精として監視対象、この世果て絶望の荒野、その中で這うよに生きる精神障害者。
無知は罪、皆様もスターリンかヒトラーのお仲間、見えない差別に無自覚、全体主義者の尻尾。

11. 政界ウォッチャー三十年 2016年06月11日 03:12
全体主義者の尻尾である皆様へ。
今精神障害者が追い詰められているのを、ご存知か?
自立支援法の医療扶助を悪用する医者と患者が、薬を過剰に出す、患者が転売する。
厚生労働省は、それを防ぐ為、数で割る二剤しか認めない、治療薬には何種類か併用しないと、安定させる事ができない。今問題なのは、事実上の医療放棄、二剤では安定させる事ができないので、治療を断り患者を放り出す、また障害年金の水際作戦、申請書を渡さない、対抗するにはまず厚生労働省に確認すると、初診日の緩和の通達が出ている、仕方がないのでネットで窓口を調べる、なぜか市区町村ごとに窓口が違う、調べたら住所氏名連絡先を名乗り、責任者を問う、慌て対応が変わる、言い訳として間違った担当者は異動したと抜かす、またこれから自殺するなどと当たり前の様に電話やメールが来る、対策は知っているので何手か使う、しかし予告した相手が助かったのに私を非難する、またおんぶに抱っこでぐちゃぐちゃ言ってくる、肝心の相手の様々な事実も話さない、アドバイスとしてとりあえず、今までの経緯を纏めるように言うとまた、非難される、最後は自分の問題なのに、また公的機関は横暴、してやっているといい放つ、闘いを挑み何度か、落としたが、慎重に騒ぐのは避ける、ほら見ろ気違いが騒いでいるとなるのはこまる、ならば情報開示請求、住民監査請求、行政不服申立、それでも生意気な気違いとばかり、脅してくる、対抗するには、相手に閣下と尊称をつけ圧力を特集な形で書く、○○という法律があるようですが無知なのでどの様なものか?○○という手続きがあるようですが無知なのでどういう手続きでしょうか?


  古本屋通信より

 このキンピーサイトのエントリー2016年06月10日 これ誰だ?「国民世論」を盾にされて下を向く共産党市会議員はその後の投稿が続々と続き、06月12日 18:25現在43コメントに達しています。多くの投稿者がおられ論点もいくつかありますが、その中心の一つは上記のレイシズムとカウンターの対立に纏わる論争です。とても充実していると思います。しかし此処まで長いと全文を引用するのは気が引けます。どうかちょくせつキンピーサイトを訪問してお読みください。
  1. 2016/06/11(土) 00:05:50|
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