古本屋通信

岡山平和書房

古本屋通信     No 1579  8月26日

 岡山平和書房



  たったいま当ブログの拍手欄を見たら、今朝3時に 「通信No 33 岡山の新刊書店」 に一件拍手があったことが分かった。日付けは 2012/10/02 だった。3年近く前である。記事は備忘録的なメモである。ところがこれを今書けを云われたら書けないこともあるのだ。つまり3年のあいだに忘れている。

 ところでこの文中に

「・・・・ しっかりした経営理念と絶えざる営業努力に支えられた中型店だけが残った。研文館吉田書店、大森隆文堂、河原書店。それから持ちこたえられなかったとはいえ、山平和書房の30年の奮闘も特筆されよう。これについてはいずれ書くつもりだ」

 
とあった。それで、自分がその後、岡山平和書房について書いているかどうか、自分のブログ内検索で調べてみた。何件かヒットしたが、それらはいずれも岡山平和書房にふれただけの文であって、まとまった文でないことが分かった。
 これも記憶のあるうちに書いておかなければ、やがて書けなくなるだろう。そう思って重い腰を上げようと思った次第である。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 順を追って書こうかと思ったが、私は岡山平和書房の一顧客であり、その付き合いも時によって濃淡がある。とても全体を俯瞰できる位置にはいなかった。だから今まで書き倦んできた訳だが、じゃあ誰か他の人が書けばよいのだが、知る限り誰一人書いていない。そうしているうちに事情を知っている人は殆んど死んでしまった。実質店主の阿倍さんはじめ、この時代を知っている人は殆んどいないのではないか。そう思って重い腰を上げる。

 嗚呼、2度も「重い腰」と書いてしまった。なぜ腰が重いのか、その辺りから書いていこうか。

 私はずっと後になった知ったのだが、岡山平和書房は本が売れなくなって閉店したのではなかった。いや、それには違いないけれど、実は多額の負債を残して倒産したのだ。その総額も聞いているが不確かだから書かない。負債は取次店にではない。メイン取次の鈴木書店は平和書房より数年前に倒産している。そのあとは共産党系のあかつきの系列と東販、ニッパンだが、これらに負債はなかったと思う。借金と云うより出資者の出資金をまるまる潰した。そしてその多くは共産党員からの金だった。

 だから、岡山平和書房の伝統を受け継いで新しい民主書店ができた時、何年ものあいだ同一の名前が使えなかった。いま岡山民主会館にある岡山平和書房はやはり共産党系の出版物がメインだが、経営は従前の岡山平和書房とは無関係なのだ。そうであっても、いまだに出資者から「金を返せ」と苦情が来るという。

・・・・・・・・・・・・・・

  時系列で書けば相当長くなりそうだ。
 早くも胃の調子が悪い。これは身体が書くなと言っているのだ。とりあえず休止する。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



 時系列ではなく、寧ろ逆から思いつくままに書くことにする。あとで再編集すればよい。

① まず岡山平和書房の客について。これは当時はよく分からなかったが、最近になって分かった。私はたぶん30年間で数百万円買っているだろう。まあ上得意だ。とうじ他の客がどれくらい買っているか考えてみたことはなかった。私の数倍買っていたのが共産党地区委員長の萩原さんだという以外に知らなかった。
 結論だけ書く。とうじ私クラスに買っていたのは岡山高教組の高校の教員だ。たぶん50~100人いたのではないか。ここらが経営を支えていただろう。私はこれをごく最近、元高教組の活動家で故人の宅買いに行って知った。死後20年になる。現役時代に惜しまれて死んだ数学の教員だ。細君と私の連れ合いが友人だ。その縁で整理を手伝った。いくらも支払えなかったが、本は大量にあった。殆んどが岡山平和書房で買った本であった。私が買って読んだ傾向の本が多くて苦笑いした。こういう客が当時は多かったのだ。私は最近つくづく思うが、本屋にとって本命は常連客である。極端にはいちげん客は来てくれない方がよい。これは同業にしか通用しないだろうが、本当にそうなのだ。以下は省略する。

② 岡山平和書房の店売りと外商について。これは阿倍さんに聞いたことがある。「店で売るのは1割じゃ。だから銭にならんでも雑誌の一冊まで配達する」 と。まあメインは党や民主団体の集会や催事での販売だが、これも ① に比べたら大した事はない。労働者はほんとうに本を読まない。と云うより自分の金で本を買わないのだ。だから組合に売ろうとする。これがまた難物なのだ。阿倍さん曰く 「労働組合くらい金を払わんところはない」。

休止 書き出したらたぶん原稿用紙にして100枚は超えるだろう。今はまだその気力はない。未来に通じない過去の記録は死の直前にならないと書く気になれないのだろうか。
  1. 2015/08/26(水) 06:55:18|
  2. 未分類