古本屋通信

新入庫本の整理の途中で

 古本屋通信 No 147  3月1日

 新入庫本の整理の途中で

  約 5000 冊の新入庫があり、その整理にかかったところまで書いた。その続きだが、古本に興味があっても、古本屋の日常などに関心のある人は殆んどいまい。簡単に書きたい。

 私にとって、今回のような量は年に一度の大口だ。大口はめったにないが、あっても自分で赤帽さんといっしょに買いに行くのが普通だ。ぜ~んぶの整理を頼まれることもあるが、まず断る。いまはみんなそうだ。文科系の研究者の本が1万冊あるとする。十分の一の1000冊を戴いて、10~30万円支払うことはあるだろう。しかし1万冊全部を戴いて、100万円以上払うことはありえない。もし、どうしても全部をもって帰れとい言われるなら、ただという事になる。ただで持ちかえった本を有料で売るのは古本屋としては面白くない。だから、お断りする。赤帽さんだけに10万円前後はらって、それはしたくない。だから、欲しい本だけを抜いて帰るようになる。近頃の同業は大抵そうだ。だから、手間がかからず、荷降ろしまでの費用ゼロの、今回のようなケースは万々才なのだ。
 
 金は現在の本の所有者に現金で品物と引き換えに支払う。2月1日から若干の法改正があって、宅買いの場合は記載が面倒になったが、持ち込みの場合は従来どおりだ。これも助かった。支払った先は回収業者さんである。元の所有者については、私は住所、氏名、職業のいっさいを知らないし、絶対に訊かない。だから私が No 146 で書いた「親子孫三代教育家」は、すべて私が本をみて読みとった事だ。本をひと目みて年齢・職業が判らない場合はないし、住所・氏名は本に書いてある。また、回収業者さんと元の本の所有者の取引関係は私には関係ない。どうせ、ちりがみ交換だから無料同然だと思うのは素人考えで、無料もあれば有料もある。有料の場合も業者さんが金を支払っている場合もあるし、逆に受け取っている場合もあるだろう。いずれにせよ当方は関知しない。
 
 初日、トラックの積荷をひと目みて、買える本だと断定した。荷をおろす作業中に買取り金額を決定し、その場で支払った。約1時間後に業者さんは帰った。其の日の夕方まで約10時間かけて本のすべてに目をいれ、その過程で上等本500冊を抜き出して別確保した。夜になって馴染みの同業に来て貰い、上等本のいくらかを買って貰った。そうするのが礼儀でもあるが、もっとも早い金の回収でもある。その場で金を貰い、品を渡した。相場は熟知しているから妥当な金額となる。しかし得意の筋が多少ちがうのも好都合だ。帰宅し風呂に入る。3時間ねむる。

 午前4時、店に入る。第2回目の目通し。約16時間かけて4500冊の本を活かし本と捨て本に分別する。これがもっとも力が入るし疲れる。これを一刻も早くやらないと、客人に店に入って貰えない。念には念をれて捨て本を決定。その数は約 3500 初期入庫の7割が捨て本ということだ。段ボール若干個と約 200 束。本を持ってきて呉れた業者さんに電話し、翌早朝に回収してもらう事に決定。午後8時に帰宅し風呂に入る。3時間ねむる。

 午前0時、店に入る。これが今日のこと。ついさっき午後4時まで、約16時間活き本1500 冊のジャンル分けと上等本500冊のコンピュータ検索をする。但し、昼1時間は万歩書店平井店の9割引き初日セールに出掛けて、そちらで買い物をする。万歩では1万円弱の買物。こう言っちゃあ何だが、うちの新入庫が格段に上等だ。 
 
 たったいま帰って、風呂にはいって、ブロブの更新。ひとつ思ったこと。古本って、本当にきたない。鼻の穴から、真っ黒なヘドロ?が出る。手の指は軍手ごしに荒れ放題だ。これから4~5時間ねむって、オークション〆の結果をみて、それから店に入って、いよいよ値付けだ。至福の時ではある。土佐高知の雑記帳さん流に言ってみよう。きょうも読んでくれて、ありがとう。あ~あ、疲れた。
  1. 2013/03/01(金) 18:10:55|
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