古本屋通信

私にとっての朝日新聞

古本屋通信    No 993  8月15日
 
  私にとっての朝日新聞


 本日は2014年8月15日である。いまから69年前の1945年8月15日、日本は無条件降伏した。この日を敗戦記念日と呼ぶか、終戦記念日と呼ぶか。それにも多少の歴史観の違いが顕われるが、私は(自分では前者を取るものの)大きな拘りはない。どちらでもよいと思う。

 いま早朝の2 時前である。この時間、まだ今日の朝刊はコンビニにも並んでない。やがて並ぶだろう朝刊。一面がどういう記事になるか読まないでも分かる。今月初めの「原爆慰霊祭記事」路線の延長であろう。ウンザリする。

 朝日新聞に限らないが、敗戦の1945年8月15日を挟む前後の2ヶ月、新聞の紙面がどう激変したか。私は古本屋を通じて入る個人スクラップ帖の貼り込みを見て、つぶさに知ることが出来た。見事なものである。昨日までの天皇賛美・米英鬼畜が一夜にして「民主主義」に変わる。そこには反省はおろか言い訳さえもない。報道の責任などあろうはずがないのである。

 今回の朝日新聞はこれと基本的に変わりない。今回は少しの言い訳(自己弁護)があった。それが僅かの違いだ。

 そして村井さんほどの科学的社会主義者でも、ああいう朝日新聞の読み方をする。私はショックであった。これでは日本共産党員の99%は歿ボツであろう。岡山の市議など問題にもなるまい。「大東亜」戦争に取り込まれていった当時の情景がまざまざと思いやられるのだ。日本の庶民はイチコロだ。「過ちは 2度と繰り返しませぬから」 どころか、過ちを繰り返すのは火の目を見るよりも明らかである。日本左翼の正念場だ。

 村井さんを責めるのではない。今の日本共産党では、何か書こうとすれば村井さんのようになるであろう。社会民主主義である。「大東亜」戦争に引きずられ、やがてそれを先導していった社会民主主義。日本が辿ってきた道である。階級的裏切りと言ってよい。

 敗戦前後の新聞については、数種類の新聞集成が図書館にある。機会あれば御覧になる事をお勧めしたい。

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 私が新聞を読む学齢に達して以後、朝日新聞は決定的なとき、何時も裏切ってきた。ここでいう裏切りという意味は支配権力の側に付くという意味である。簡単にメモしておきたい。あくまで個人的なメモである。


60年安保闘争の頃、私は小学校高学年だった。新聞の記憶はない。しかし各紙とも安保反対からドタン場で安保賛成に寝返ったと聞いている。それが全学連の国会乱入で決定的になったという。

社会党委員長の浅沼が愛国党の少年に刺し殺された。私はこれを当時、中学校図工室のテレビで観た。中学一年生だった。浅沼は「アメリカ帝国主義は日中両国人民の共通の敵」など、けっこう左翼的な言辞もあったが、もともと社会党右派だった。このとき社会党書記長は左派の江田三郎だった。江田が既に構造改革の道を歩み始めていたのは事実だ。だが浅沼刺殺以後、社会党は大きく右旋回する。その推進力になったのが江田派である。このとき以後、江田派は社会党右派となった。「現実路線」という名前の戦わない社会党である。当時まだ少数派だった江田派をトコトン支持したのが朝日新聞だった。これは今でも江田五月のページに保存されているだろう。

60年安保闘争をめぐって分裂した全学連は様々な過程を経て1964年12月再建される。このとき過半数の学生自治会が加わっていたわけではないが、それでも大きな潮流だった。朝日新聞はこれをトコトン黙殺した。或いは日共・代々木の私設集団と断じた。然しその後の三派全学連については、報道量は数倍になり、トコトン持ち上げた。かなり差別的扱いだった。私はこのウラには公安警察が噛んでいたと今でも思っている。


1960年代後半から、部落解放運動をめぐって日本共産党と解放同盟主流派とのかなり深刻な対立があった。朝日新聞は約10年にわたって極端な解放同盟寄りの紙面を作ってきた。これはみかけの中立性さえ投げ捨てた露骨なヤラセ記事であった。そのご解放同盟幹部の不正な取り込みが次々と発覚した。極端な腐敗だけは朝日新聞も報道した。但しこれを持ち上げてきた責任などないかのような報道だった。そうではありませんか、村井さん。今回も基本的に変わりませんね、村井さん。

 まだまだある。然しウンザリ。これで十分だろう。基本と言おうか、原点は「大東亜戦争」の報道である。ちっとも変わっていない。階級的本質が変わらないのがから、変わりようがない。

ひとつだけ加えよう。10年前、ある学生党員が超難関の朝日新聞採用試験に合格した。支局赴任の前日、私は彼女の古本を買いに行った。とても魅力的な女性党員だった。私は間違っても宮本岳志のような非マルクス主義低脳のアホは言わない。宮本にとっては、彼女は運動からの脱落に見えるらしい。こういう男が共産党の国会議員だというから情けない。彼女こそが日本革命の先端を行く労働者党員なのだ。私にとって彼女は坂井希や吉良よし子と同様、日本の最良の娘なのだ。私は彼女たちに支えられてこのブログを書いている。

 
  1. 2014/08/15(金) 01:31:56|
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