古本屋通信 No 4055 2019年 6月27日
妻がやっと目をひらいてくれたから、病院から帰って来た
きのう予告のあったアミロイドーシスの生検がさっそく本日の午前10時半からあった。さすがに早い。緊張した面持ちで妻を一階の検査室に送り出した。組織を切り取って外部機関に診断を依頼する一点を除いて、普通の胃カメラの検査である。胃カメラの検査では、私自身は鎮静剤は使わないが、妻の場合は緊張を解すうえで、鎮静剤の注射は必要だった。これは前の検査の時も使った。それで眠りから覚醒せず大騒ぎしたのであった。
だから今回妻が検査から4階の病室に戻って来たとき、ぐっすり眠っていたことは当然と受け留めていた。問題はいつ眠りから醒めるかであった。前回は 2時間後には覚醒していた。
だが今回、妻は 2時間後には覚醒しなかった。3時間後にも覚醒しなかった。4時間後にも覚醒しなかった。5時間後にも覚醒しなかった。6時間後ようやく覚醒した。大きな目をバッチリひらいて「お茶」と言った。ホッとした。あとは訳の分からぬ事を立て続けに喋った。30分付き合って、看護師さんに食事の意思ありと伝えて、バイクで片道7分の自宅に帰って来た。いま至上の安心あんじんを味わっている。
人間、意識がないほど不安な事はない。私が一週間前に病院に泊り込んだ時も意識が回復しない時であった。
追伸 上記記事だが 「4時間後にも覚醒しなかった。5時間後にも覚醒しなかった」 は実は正確ではない。看護師さんには薄目をひらいて応答しているのだ。「眠いですか」 に対しては肯いている。「しんどいですか」 に対しては手で×をやっている。だが意思は言葉になっていなかった。
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- 2019/06/27(木) 17:55:08|
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古本屋通信 No 4054 2019年 6月26日
新たな病気(アミロイドーシス)の可能性
きょうM先生から、次のような説明を受けた。
血液検査の結果を見ても、レントゲン写真を見ても、心臓の水は完全に引いてはいないものの、さして問題がある状態ではありません。心不全はありますが、不整脈で今の不調が続くというのも一寸変なのです。脳梗塞も同じです。ちょっと普通では今の状態が説明できないのです。そこで(アミロイド)の可能性を考えてみました。これだと今の諸症状が説明できやすいのです。そこで思い切って(アミロイド)の検査に踏み切ろうと思うのです。この検査は一般の胃カメラと同じですが、本人または代理人の同意が必要ですから、声を掛けたわけです。(私はここで文書にサインして先生に渡す)。
要は内視鏡を入れて(胃ではなく)十二指腸から組織を採取して組織検査をするのです。下から、つまり直腸から採取する方法もあるのですが、今回は消化器専門の先生に相談して上から取ることにしました。検査は当院の検査技師がやりますが、確定診断は検査機関でやりますから、結果は一週間さきでないと判りません。
これをやってみて、新たな病気(アミロイド)の可能性もありますが、あとは結果をみて御相談しましょう。
私は(アミロイド)という名前ははじめてだったので、忘れないうちにパソコン検索した。精読しても仕方がないと思うが、いちおうヒットした情報を報告する。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
私はアミロイドーシスのことだと認識している。以下は私がネットで発見したメイン記事です。
一般利用者向け
1. アミロイドーシスとは
アミロイドーシスとは、アミロイドと呼ばれるナイロンに似た線維状の異常蛋白質が全身の様々な臓器に沈着し、機能障害をおこす病気の総称です。複数の臓器にアミロイドが沈着する全身性のもの(全身性アミロイドーシス)と、ある臓器に限局してアミロイドが沈着する限局性のもの(限局性アミロイドーシス)に分けられます。
全身性アミロイドーシスの代表的なものとしては、免疫グロブリン性アミロイドーシス(ALアミロイドーシス)、AAアミロイドーシス、透析アミロイドーシス、家族性アミロイドポリニューロパチー (FAP) 、老人性全身性アミロイドーシス (SSA) などがあり、このうちALアミロイドーシス、FAP、SSAの3者は、指定難病となっており、医療費の補助が受けられる対象疾患となっています。一方、限局性アミロイドーシスとしては、アルツハイマー病、脳アミロイドアンギオパチー、プリオン病などの脳アミロイドーシスが代表的です。
2. この病気の患者さんはどのくらいいるのですか
それぞれの疾患によって異なります。ALアミロイドーシス、FAP はそれぞれ国内に数百人、AAアミロイドーシスや透析アミロイドーシスについては国内に数千~数万人の患者がいると推測されています。また、脳アミロイドーシスの過半数を占めるアルツハイマー病の患者は国内に約200万人存在するとされており、高齢化社会が進む中、今後もその数はさらに増加していくものと考えられています。
3. この病気はどのような人に多いのですか
遺伝性のものと非遺伝性のものの2つに大別されますが、前者の代表的な疾患が FAP です。トランスサイレチンという蛋白質の遺伝子異常を持つ人に生じます。その他、アルツハイマー病やプリオン病にも一部遺伝性のものがあります。一方、多発性骨髄腫を含む免疫グロブリンの異常に合併するALアミロイドーシス、慢性関節リウマチなどの炎症性疾患に合併するAAアミロイドーシス、長期人工透析患者に合併する透析アミロイドーシス、加齢に伴い生じる SSA などは非遺伝性のもので、これらの疾患を持つ人や高齢者に生じやすいものです。また、脳アミロイドーシスの代表であるアルツハイマー病も、加齢に伴いその頻度が増加する疾患です。
4. この病気の原因はわかっているのですか
原因となる蛋白質が凝集してアミロイドとして臓器に沈着して発病することがわかっています。しかし、アミロイドが生じる過程は、原因蛋白質の種類によって異なると考えられており、その細かな機序については依然不明なままです。
5. この病気ではどのような症状がおきますか
全身性アミロイドーシスでは、心臓の障害(心不全や不整脈)、腎臓の障害(ネフローゼ症候群や腎不全)、胃腸の障害、末梢神経や自律神経の障害(手足のしびれ、麻痺、立ちくらみ、排尿の異常、便秘、下痢)などがしばしばみられ、舌、甲状腺、肝臓が腫れることもあります。アルツハイマー病では認知症症状が、脳アミロイドアンギオパチーでは脳出血などの脳卒中の症状がみられます。
6. この病気にはどのような治療法がありますか
従来は各々の症状に向けての対症療法が中心でしたが、近年、アミロイドーシスの種類によっては根治的治療法が発展してきたものもあります。FAPに対する肝臓移植やタファミジス(ビンダケル)の投与、ALアミロイドーシスに対する自己末梢血幹細胞移植を併用した大量化学療法あるいは新規化学療法薬、AAアミロイドーシスに対する最新の抗リウマチ薬、アルツハイマー病に対するコリンエステラーゼ阻害薬などがその代表例です。
7. この病気はどういう経過をたどるのですか
アミロイドーシスの種類によっても異なります。一部の限局性アミロイドーシスはあまり進行しませんが、多くのタイプ、特に全身性アミロイドーシスの多くは先に述べたような適切な治療を受けなければ、徐々に症状は進行していきます。進行が速い場合は、発病後数年で死に至ることもあります。
8. 患者さんに知って欲しいこと
アミロイドーシスは早期発見、そして治療法の選択につながる種類分けが難しいことから、専門医の診療を必要とする病気です。なるべく早く専門医にご相談下さい。ご参考までに、厚生労働省難治性疾患克服研究事業・アミロイドーシスに関する調査研究班(主任研究者 安東由喜雄)に所属する分担研究者及び研究協力者で、アミロイドーシスの病型別の専門医のリストをお示しいたします(2015年2月現在)。
。。。。。。
医療従事者向け
全身性アミロイドーシス(指定難病28)
病気の解説
(一般利用者向け) 診断・治療指針
(医療従事者向け) FAQ
(よくある質問と回答)
1.概要
全身性アミロイドーシス(amyloidosis)は、線維構造をもつ蛋白質であるアミロイドが、全身臓器に沈着することによって機能障害を引き起こす一連の疾患群である。
アミロイドは、病理学的にアルカリコンゴ赤染色で橙赤色に染まり、偏光顕微鏡下で緑色の複屈折を示すものである。蛋白質が立体構造(コンフォメーション)を変化させてアミロイドとして凝集し疾患を引き起こすことから、コンフォメーション病の1つとして捉えられている。
2.原因
これまでに31種類のアミロイドーシスが報告されており、それぞれにおけるアミロイドの形成、沈着機序に違いがあるものの、全てに共通すると考えられているアミロイド線維形成機序は、まずアミロイド原因(前駆体)蛋白質が産生され、次にそれがプロセッシングを受け、重合、凝集してアミロイド線維となるというものである。
3.症状
アミロイドーシスの症状は、アミロイドの沈着による臓器・組織の障害に基づくもので、病型ごとに異なる臨床症状を示す。全身性アミロイドーシスで特に注目すべき症状は全身衰弱、貧血、心アミロイド沈着による心症状、消化器障害、腎症状(ネフローゼなど)、手足のしびれなどである。
認知症の原因の過半数は脳にアミロイド沈着(老人斑)を起こすアルツハイマー病であること、また、高齢者では脳血管壁へのアミロイド沈着(アミロイドアンギオパチー)により、脳葉型の脳出血や皮質、皮質下に微小出血を引き起こすことも知っておくべき重要な知識である。
4.治療法
これまで対症療法が主体であったが、近年病気を治す療法が可能になりつつある。原発性ALアミロイドーシスに対して自己末梢血幹細胞移植を併用した大量化学療法あるいはボルテゾミブの単独治療、トランスサイレチン型家族性アミロイドポリニューロパチー(Familial Amyloid Polyneuropathy:FAP)では肝移植が行われている。また、本症では抗炎症薬ジフルニサルを用いた治療を加えて、タファミジスがニューロパチーの進行を遅延させることが明らかになっている。透析アミロイドーシスの予防として透析膜が改良され効果を挙げている。AAアミロイドーシスでは抗リウマチ作用を示す様々な生物製剤に加えて、抗IL-6受容体抗体を用いた治療が有効であることが明らかになってきている。また、アルツハイマー病ではコリンエステラーゼ阻害薬である塩酸ドネペジルが用いられ、症状を軽減させ、進行を遅らせる効果を有することが明らかになってきている。さらに、アミロイドに対するワクチン療法等も現在治験が進行中である。
5.予後
病型により異なり、個人差もあるが、基本的に進行性の経過をたどり、治療をしなければ予後不良である。
○ 要件の判定に必要な事項
1.患者数(平成24年度医療受給者証保持者数)
1,802人
2.発病の機構
不明(アミロイド蛋白が原因だが、その機序は不明である。)
3.効果的な治療方法
未確立(対症療法が主体)
4.長期の療養
必要(進行性である。)
5.診断基準
あり
6.重症度分類
アミロイドーシスの重症度分類を用いて2度以上を対象とする。
○ 情報提供元
「アミロイドーシスに関する調査研究班」
研究代表者 熊本大学大学院生命科学研究部 神経内科学分野 教授 安東由喜雄
<診断基準>
指定難病の対象となる病型は、免疫グロブリン性アミロイドーシス、家族性アミロイドーシス及び老人性トランスサイレチン型(TTR)アミロイドーシスに限り、「Definite」例、「Probable」例を対象とする。多発性骨髄腫の診断基準に合致するものは除く。
1.免疫グロブリン性、反応性AA及び老人性TTRアミロイドーシス
免疫グロブリン性、反応性AA及び老人性TTRアミロイドーシスは、臨床症状の類似点が多く、それのみでは鑑別することが困難であるので1つの診断基準として作成している。
(1)概念
免疫グロブリンに由来する免疫グロブリン性アミロイドーシスは、旧分類の原発性アミロイドーシスの大部分と骨髄腫に伴うアミロイドーシスが含まれる。
反応性AAアミロイドーシスは続発性アミロイドーシスの大部分で、関節リウマチ、炎症性腸疾患、気管支拡張症、結核などに続発する。
老人性TTRアミロイドーシスは、主として心臓、肺、手関節を代表とする大関節に沈着し、そのアミロイド蛋白は野性型トランスサイレチンである。
(2)主要事項
まず免疫グロブリン性、反応性AA及び老人性TTRアミロイドーシスの可能性を思いつくこと、症状が多彩であるため念頭にないことが多い。生検のみが生前確診の手段であるので、本症の可能性を考えつつ生検して診断に至るべきである。骨髄腫および類縁疾患のときはもちろん、長期にわたる難治性炎症性疾患(特に関節リウマチ)では必ず本疾患の可能性を考えてみることが必要である。
①主要症状および所見
(a)全身衰弱・体重減少・貧血・浮腫・呼吸困難・胸痛・紫斑
(b)心電図における低電位・不整脈・伝導ブロック・QS型(V1~V3)・低血圧・起立性低血圧・心肥大
(c)頑固な便秘・下痢を主徴とする胃腸障害、吸収不良症候群
(d)蛋白尿・腎機能障害
(e)肝腫大・脾腫・ときにリンパ節腫大
(f)巨舌
(g)shoulder-pad sign、その他関節腫大
(h)多発性ニューロパチー
(i)手根管症候群
(j)皮膚の強皮症様肥厚、結節
(k)甲状腺、唾液腺などの硬性腫大
(l)免疫グロブリン異常:血清中にM蛋白又は尿中にベンス・ジョーンス蛋白をみることがある。
(m)血中でフリーフライト・チェーンが上昇することがある。
②参考事項
[皮膚症状からみた全身性アミロイドーシス診断基準]
全身性アミロイドーシスの中で、原発性アミロイドーシスと多発性骨髄腫に合併するアミロイドーシスの半数以上に皮膚症状がみられ、診断の手がかりになる。アミロイドの沈着しやすい眼瞼、頸、頭、外陰及び肛門周囲に、沈着量に応じて米粒大位の丘疹から大きな腫瘤まで生じる。硬く、黄色調を帯び、しばしば紫斑を伴う。強皮症様に硬くなることもある。
(3)生検
皮膚・腎などで疑わしい病変があれば生検する。そのような部位がなければ内視鏡下の胃・十二指腸生検、直腸生検が望ましい。胃生検は胃前庭部で粘膜筋板以下まで深めにとることが重要であり、十二指腸では球部後壁から採取する。また、従来から行われている直腸生検では浣腸後(通常はグリセリン浣腸液120mLでよい)、直腸後壁から粘膜下組織を含む小片をとる。また近年、腹壁の脂肪吸引生検(abdominal fat aspiration biopsy)が広く行われている。臍周囲部の腹壁を局麻後、18ゲージの注射針で脂肪層を強く吸引して脂肪滴を得て、スライドガラス上に脂肪滴を数個載せて2枚のスライドガラスで押しつぶすようにして塗抹標本を作製し、乾燥後に検討を行う。生検組織は、ヘマトキシリン・エオシン染色のほかにアルカリコンゴ赤染色をし、またその標本を偏光顕微鏡下で観察する。偏光観察には簡単に普通顕微鏡に装着できる偏光板が安価で市販されている。アミロイドは、緑色の強く輝く複屈折を呈する。免疫組織化学的染色でAL、AA、トランスサイレチンを証明することができる(もし、不可能ならば専門家に連絡することが望ましい。)。電子顕微鏡観察も有用であり、それが不可能ならば小片を2%グルタールアルデヒドで固定し、4℃に保存して、専門家に連絡することが望ましい。
(4)免疫グロブリン性、反応性AA及び老人性TTRアミロイドーシスの疑いのある患者で避けるべき検査
①肝生検
出血の危険がある。
②多量のベンス・ジョーンス蛋白尿があるときはIVP(経静脈腎孟撮影)で無尿を誘発する危険がある。
(5)診断のカテゴリー
①Definite
生検で陽性。
②Probable
主要症状及び所見のうち(a)~(k)の1つ以上を認め、かつ(l)が陽性の場合は免疫グロブリン性(原発性)アミロイドーシスが疑われる。
③Possible
主要症状及び所見のうち(a)、(b)の1つ以上が存在する場合は一応免疫グロブリン性、反応性AAあるいは老人性TTRアミロイドーシスの可能性を考慮してみる。
2.家族性アミロイドニューロパチー
(1)概念
初期には末梢神経と自律神経に高度のアミロイド沈着が起こり、進行期には、心臓、消化管、腎臓も障害される。主要病像は多発性ニューロパチーと自律神経機能不全である。沈着するアミロイド蛋白質はIとII型では変異トランスサイレチン、III型は変異アポリポ蛋白AI、IV型では変異ゲルソリンである。また新たに変異型β2ミクログロブリンもアミロイド原蛋白質として報告されている。
(2)主要事項
①主要症状
(a)感覚障害
左右対称性に、下肢又は上肢末端から始まる。温度覚、痛覚が早く、かつ強く侵され(解離性感覚障害)、振動覚、位置覚は進行期に侵される。手根管症候群で発症する場合もある。
(b)運動障害
感覚障害より2、3年遅れて出現し、筋萎縮、筋力低下が下肢又は上肢末端から始まる。
(c)自律神経系の障害
1.陰萎(男性)
2.胃腸症状(激しい嘔気・嘔吐発作、ひどい便秘と下痢の交代、不定な腹痛、腹部重圧感)
3.起立性低血圧(立ちくらみ、失神)
4.膀胱障害(排尿障害、尿失禁など)
5.皮膚症状(皮膚栄養障害、発汗異常、難治性潰瘍)
6.心障害(心伝導障害による不整脈、心不全)
②発病は緩徐で、経過は漸次進行性である。
③遺伝様式
常染色体優性(問診のみでは遺伝歴が不明なことがある)
④組織所見
末梢神経、胃・直腸、口唇、皮膚、腹壁脂肪の吸引生検でアミロイド沈着を認める。
(3)参考事項
①発病年齢は通常 20~40歳台であるが、集積地以外の家系は50歳以後の高齢発症である。
②初発症状は四肢末端のしびれと自律神経障害
③感覚障害が体幹に及ぶと、胸腹部に島状の感覚低下領域を認める。
④心障害、腎障害は遅れて出現し、次第に心不全、尿路感染症、尿毒症を合併し、悪液質となる。
⑤瞳孔の不整、対光反射の消失を認めることがある。
⑥硝子体混濁を初発症状とすることがある。
⑦末梢神経、皮膚、胃・直腸などの臓器生検でアミロイド沈着を認める。
⑧検査所見
(a)心電図:伝導障害と心筋障害
(b)心エコー:心筋の肥厚とエコー輝度の増強
(c)Technetium-99m-Pyrophosphate(Tc-99m-PYP)心筋シンチグラフィー:陽性画像
(d)末梢神経伝導速度の低下
⑨Mass spectrometryやラジオイムノアッセイ法による血清中の変異トランスサイレチンの検出
⑩トランスサイレチン、ゲルソリン等の遺伝子診断
(4)臨床診断のカテゴリー
①Definite
主要事項①の中の(a)~(c)の2つ以上とアミロイド前駆蛋白の遺伝子異常を認める場合
②Probable
家系内に確実(Definite)者があり、主要事項①の中の(a)~(c)の1つ以上を認める場合
<重症度分類>
2度以上を対象とする。
1度
組織学的にアミロイド沈着が確認される又はアミロイド沈着を疑わせる検査所見があるが、アミロイド沈着による明らかな臓器機能障害を認めない。
2度
組織学的にアミロイド沈着が確認される又はアミロイド沈着を疑わせる検査所見があり、かつ、アミロイド沈着による軽度の臓器機能障害を単一臓器に認める。
3度
組織学的にアミロイド沈着が確認される又はアミロイド沈着を疑わせる検査所見があり、かつ、アミロイド沈着による複数の臓器機能障害を認める。
4度
組織学的にアミロイド沈着が確認され、かつ、アミロイド沈着による中等度以上の臓器機能障害を単一又は複数の部位に認める。
5度
組織学的にアミロイド沈着が確認され、かつ、アミロイド沈着による重度の臓器機能障害を複数の部位に認める。
注1:アミロイド沈着を確認された部位は、臓器障害を認める部位と必ずしも一致する必要はない。
注2:アミロイドーシス原因蛋白質の同定及び病型診断を行うことが望ましい。
注3:臓器障害は、神経、心臓、腎臓、消化管、呼吸器、泌尿器、眼、骨・関節、内分泌など。
※診断基準及び重症度分類の適応における留意事項
1.病名診断に用いる臨床症状、検査所見等に関して、診断基準上に特段の規定がない場合には、いずれの時期のものを用いても差し支えない(ただし、当該疾病の経過を示す臨床症状等であって、確認可能なものに限る。)。
2.治療開始後における重症度分類については、適切な医学的管理の下で治療が行われている状態であって、直近6か月間で最も悪い状態を医師が判断することとする。
3.なお、症状の程度が上記の重症度分類等で一定以上に該当しない者であるが、高額な医療を継続することが必要なものについては、医療費助成の対象とする。
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アミロイドーシス学会
アミロイドーシスの概略
I.どんな病気ですか
アミロイドーシスは線維状蛋白であるアミロイド細線維が細胞外へ沈着する疾患の総称です。臨床的には複数の内臓器官や末梢神経などが障害される全身性アミロイドーシスと一器官または臓器の局所にアミロイド沈着が起こる限局性アミロイドーシスに大別されます。生命予後に大きな影響を与えるのは前者の全身性アミロイドーシスであり、限局性アミロイドーシスの大部分は良性な疾患です。
但し、脳アミロイドーシスはアルツハイマー病に代表される認知症を引き起こすため、厄介な疾患です。
II. どんな病型があり、またどんな症状を出すのですか
アミロイドーシスはアミロイド前駆蛋白の生化学的性状を加味して亜型分類されております。全身性アミロイドーシスでは血清中にアミロイドの基となる蛋白(前駆蛋白)が存在し、何らかの機序で可溶性の前駆蛋白が不溶性のアミロイド細線維として心臓、腎臓、消化管、末梢神経等の身体の重要な組織へ沈着します。
その結果、これらの臓器・組織の機能障害が起こり、患者さんは多彩な全身症状を呈します。主な症状は不整脈、心不全、蛋白尿、腎不全、食欲不振、頑固な便秘と下痢の繰り返し、手足のしびれと麻痺です。頻度の高い全身性アミロイドーシスとしては i)骨髄の形質細胞異常症を基盤に発生する原発性AL、ii)関節リウマチ等の慢性炎症に続発する反応性AA、iii)10年以上の長期透析患者に発生するAß2M、iV)遺伝子変異が原因の遺伝性ATTR、V)加齢現象に付随する老人性ATTR、の5病型があります。
本邦で最も頻度が高いのは原発性全身性ALアミロイドーシスであり、年間発生率は約3〜5/100万人です。遺伝性ATTRアミロイドーシスは家族性アミロイドポリニューロパチー(FAP)とも呼ばれており、多発神経炎と自律神経不全を主症状とします。
わが国では熊本県と長野県にFAP患者さんの集積地がありますが、孤発家系出身の患者さんも全国各地から多数報告されております。前者に属する患者さんは20~40歳代の若年発症ですが、後者群の患者さんは60歳以降の高齢発症であり、特に男性が8割近くを占めるという特徴があります。
わが国では高齢男性の多発ニューロパチーの原因としてFAPを積極的に考慮する必要があります。老人性全身性ATTRアミロイドーシスは旧名が“老人性心アミロイドーシス”であり、欧米では古くから高齢者の難治性心不全の原因として注目されております。近年、診断法の進歩により本邦においても一定数の老人性全身性ATTRアミロイドーシス患者さんが臨床診断されており、今後高齢者人口の急増に伴いその患者数は増加すると予測されます。
III.診断を確定する方法は
アミロイドーシスの確定診断には組織におけるアミロイド沈着を病理組織学的(顕微鏡観察にて)に証明する必要があります。通常は身体のどこかの部位から生検組織を採取して、コンゴーレッドという色素で染色します。アミロイド沈着病変はコンゴーレッド色素で桃赤色に染まり、また偏光顕微鏡下で観察すると黄緑色の独特の偏光を呈します。
組織を採取しやすい生検部位として皮膚、口唇、胃十二指腸粘膜、直腸粘膜等があげられます。この段階までは一般の病院で行えますが、生検組織を用いてアミロイド蛋白を免疫化学的に同定して、アミロイドーシスの病型診断を行うためには標本を専門的検索が可能な施設へ送る必要があります。
また遺伝性アミロイドーシスが疑われる場合には遺伝子解析が不可欠であり、この場合も患者さんのDNAを専門施設へ送らなくてはなりません。
IV.治療
全身性アミロイドーシスの治療は病型により異なりますが、その原則は体内におけるアミロイド前駆蛋白の産生を停止することです。具体的には原発性AL型では基礎疾患である形質細胞異常症を化学療法で治療します。複数の薬剤の組み合わせが有効ですが、自己末梢血幹細胞移植を併用したメルファラン大量静注療法が最も効果がある化学療法です。反応性AA型では原疾患の徹底した治療が優先されます。近年は関節リウマチの治療成績が向上しており、反応性AAアミロイドーシスの発生頻度が減少しております。透析関連Aβ2型では血清中のβ2ミクログロブリン濃度の低下を目指した透析膜の改良が行われております。また腎移植は非常に有効です。
FAPにおいてはアミロイド前駆蛋白である変異(アミノ酸が一個正常とは異なる)トランスサイレチン(TTR)の大部分が肝臓で産生されているため、肝移植が治療の原則となっております。しかし高齢発症者は医学的理由により肝移植を受けることができません。最近、TTR分子がアミロイドに変換されることを阻止する薬剤(ジフルニサル)の投与が試みられており、ある程度の治療効果が発揮されております。また近い将来、タファミディスという新薬の登場が計画されております。両薬剤はアミロイド前駆蛋白が正常型TTRであるところの老人性全身性アミロイドーシスにおいても治療効果を発揮することが期待されております。
- 2019/06/26(水) 15:56:01|
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古本屋通信 No 4050 2019年 6月22日
一進一退。病気はなかなか先が見えないナア
昨夜はじめて妻の病院の病床に終日付き合った。決して危険といふ情況ではなかったが、それでも終日苦しんでいたので、私は妻の横にいたかった。夜の8時にいったん帰宅し、深夜11時から朝まで付き添った。どうということのない私の心配症であった。
このところ好不調が交互に訪れている。認知が絡んでくるから外からは分かりにくい点もある。しんどいと言ったら不調な時であり、元気な時は(意味不明であっても)多くモノを言う。
入院時の肺炎は治っている。発見された脳梗塞も小さなもので殆ど問題にされていない。元からある心臓の慢性心不全なのだが、心不全といふのは病名でさえなく、心臓の不調の総称である。今は心臓の水が増えて利尿剤で水を切っているのだが、本日の主治医の説明では「不調の原因が心臓の水だと単純にシンプルに言い切れない」そうだ。私はよく納得できたのだが、その説明はここに書ききれない。要するに医者が全面的に信頼できるのだ。
病気というのは詰るところ医者を信頼するか、しないかに尽きる。そう思っている。私は現在の私の主治医のA病院のH院長を全面的に信用する。H先生の説明と対応はとても分かり易い。老人病院の院長だからハッキリしている。
他方、T病院のM先生の説明は大学の講義のようである。決して分からないことはないのだが、こっちは専門医の講義を聴講しているかの如くである。かならず画像を引いて説明される。私は頭の良い医学部の学生になったかである。分らなければ質問する。矛盾した説明も理路整然と統一される。私は完全に同意でき、信頼する。パーフェクトである。専門医だから、判らないことは隠さない。こういうケースは大勢の人が死ぬなどと平気でおっしゃる。
以上で終わりなのだが、インターネット上の病気解説は圧倒的によくないと思った。役に立つのは薬の効果くらい、あとは全部読まないほうがよい。理由は病気というのは同一の病名であっても百人百色だということ。結局何も判りはしないだろう。それに説明も編集的に稚拙である。まあこれで判れば医者は要らない。以上。
- 2019/06/22(土) 21:03:35|
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古本屋通信 No 4042 2019年 6月16日
1970年代初頭、ノートルダム清心女子大学で鳴らした民青三人娘とは、石井妃都美さんと尾崎宏子さんと、もうひとり誰だったのか。
石井さんは高校から清心女子高等学校で、ノートルダム清心女子大学には1970年に入学して、1974年に卒業している。在学中に民青に加入し、さらに日本共産党に入党している。このことは本人が参院比例選挙に出馬する際に公表しているから確実である。だが在学中の活動については全く知られていなかった。それが今回民青三人娘として明らかになった。
当時のノートルダム清心女子大学にかなり強固な民青の組織があったことは私も知っていた。だが渡辺和子学長体制のもとで、思想弾圧も苛酷であり、組織の実態は語られていなかった。だが半世紀前のことである。もう語っても構わないのではなかろうか。
その一端だが、私が1970年春、福武書店に入社したとき、同期入社にYさんという超美人がいた。彼女が清心女子大の民青だった。学部は家政学部だった。その2年のち、やはり福武書店に入社したDさんがいた。Dさんも民青だった。学部は石井さんと同じ文学部英文科だった。石井さんの二年先輩にあたる。
だから石井さんら三人娘が民青を立ち上げたのではないだろう。いずれにしても当時の清心はもっと語られてよい、そう思って板を立てた。
余談だが、当時のノートルダム清心女子大学は岡山では女子エリートの最終終着駅であった。私の出身の御津中学の女子トップと女子二位はいずれも清心の英文科に行った。××××さんと××××さん。××さんは岡大教育学部に合格したのに清心に行った。××さんは高校入試で操山高校の5パーセント学区外入試に滑って、高校から清心に行った。いずれも才媛であった。
- 2019/06/16(日) 05:15:23|
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古本屋通信 No 4039 2019年 6月14日
石井ひとみさん、お見舞い有り難う 午後4時ごろ石井ひとみさんのお見舞いを受けた。ちょうど私が病室にいる時だった。妻の調子もよかったので、3人で約10分間歓談し、後は私が席を外して2人で話してもらった。
石井さんと妻の付き合いは、妻が邑久郡の犬島小学校から岡山市の伊島小学校に転勤になり、石井さんは林原を辞めて党地区委員会専従になった時からだった。1976年頃だったかな。居住地を共にする新婦人野いばら班の仲間としてだった。そのご石井さんは雲の上の人になるので、日常的な付き合いは途切れるが、気持ちの上では半世紀ちかく変わらぬ友人であったろう。今回のお見舞いも謹んでありがたく受けた。
予め辞退しておくべきだったが、見舞金を持参されたので受領した。決して少なくはなかったが、「ホントに少ないんですが、私の財力で・・・」 と言われた。この言葉にも好感を持った。何時だったか私は党の名誉役員の年金の予想を書いたことがあったが、本当に少ないのである。妻の年金月額より少ない。見舞金は精一杯の額面だったと認識した。
これまで教員仲間からのお見舞いを受けている。私は妻の交友関係には疎いが、それでも顔も経歴も熟知している。全ての方が40年来の交友である。有難いお見舞いであった。
だがこれまでである。後の方のお見舞は受けない。理由は認知症の特殊性からである。よろしくご了解ください。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
これだけでは一寸さみしいので、私と石井さんの関わりについて一言。しばしばブログに名前を書くのだが、私はリアルな実在の石井さんとは殆ど付き合いがない。私は石井さんにとっては、妻の 「おとうさん」 に過ぎない。それ以上のつきあいはゴメンこうむりたいのが石井さんの本音であろう。それでよい。こっちもそう願いたい。
たぶん1980年代、石井さんが40代で参院比例候補者になった前後だったろう、一度だけマンションの敷地内で立ち話をしたことがある。中央委員会が比例目標を400万票に設定していた。それで私が 「そんなに獲れるものか、せいぜい300万じゃ」 と言うと、石井さんは目の色を変えて怒った。結果は私の言う通りになった。あのとき私は石井さんをうならせた自信があるのだが。今も石井さんが言う、「よく知っとるなあ」 と。
石井さんは党中央に赴任して組織局次長になって鍛えられたというのが私の見方である。すなわち党人であると。でも石井さんは「現場のほうが好きじゃ」 と言った。
- 2019/06/14(金) 22:45:40|
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古本屋通信 No 4037 2019年 6月12日
妻のこれから
まだまだ病気の行く末は見えてこないのだけど、本日病室に病院付きの福祉指導されている人(ケースワーカー)が来て今後の展望について、可能性を少し話された。ママにメモしておく。
まず先日に支払ったうちの患者負担金57600円は、毎月一定であるとの事。つまり先月は10日間だったが、これは今月が30日でも変わらないとのこと。実際の費用は2割負担でも、こんな額では収まらないといわれた。ありがたいのだろう。
今後のことだが、食事と運動能力がネックになっている。つまり他の病気が改善されても両者に難があると自宅に戻れない。その場合はリハビリの病院に転院になって機能回復を目指す。その期間は2ヶ月間。それで自宅に戻れるとよい。だが戻れない場合は介護施設に移らねばならないという。
まあそういうことだが、癌の疑いは晴れて、とにかく生きていらるのだから恩御の字である。後はあまり考えまい。
555かきかた指導 (ワッチョイ)
2019/06/13(木) 00:58:14.250
△ 恩の字
〇 御の字
ありがとさん。ケヤレスでした。知らなかったんじゃあないゾ。
- 2019/06/12(水) 22:00:30|
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古本屋通信 No 4034 2019年 6月11日 石井ひとみさん 「私って、党人よ」
書き忘れたので、特別に板を立てた。この演説会で、少なくとも原田ケンスケ、高井崇志、小池晃の三人は、候補者一本化に伴なって共産党独自候補を降りることになった住寄聡美を、有らん限りのことばでもって褒めちぎった。その言葉はここで繰り返さないが、要は住寄には忸怩たる思いがあったろう、よくも決断してくれた、というものだ。これがチャンチャラおかしいだけでなく、また180度的外れというだけでなく、欺瞞にミチミチたペテンだということ。原田や高井が儀礼として心にも無いことを言うのはまだしも、党中央の小池が口にする時、それは党内外を欺く犯罪である。そのことを言っておく。
まず住寄に限らず、今回党候補を降りた二十数名の誰ひとりとして、候補者を降りたことを悔しいとも残念だとも思っていない。まして忸怩たる思いなど皆無である。それは候補者一本化は予め想定されており、自分は繋ぎの一時的候補者だったと確認ずみだったこともある。
だがそれ以前に、共産党の候補者になることは特別な名誉でも何でもなく、単なる党員任務なのだ。だから党が降りろと言ったら無条件に何の感情もなしに降りる、党とはそういう政治組織なのだ。それは全党のコンセンサスだ。にも拘らず小池のやうな発言がある。
たぶん志位だったら違っていた。ここが党人と非党人の決定的な違いである。きのう石井ひとみさんと話していて、「私って、党人よ」 という言葉が飛び出した。それ以上は言わなかったが、党人なんて用語は特殊だから、そうそう使わないだろう。私の小池批判を読んでいなかったら飛び出さない発言だ。これまでにしておこう。
19. 丸山眞生
2019年06月12日 19:17
中林佳子女史は、衆議院議員を4期歴任したのに、何故、党の名誉役員になっていないのだろうか。
それは共産党が議会主義政党ではないからです。くわえて中林の評価は低いです。これは則武真一も同じです。国会議員なんか誰でも勤まります。でも県委員長10年は誰にでもは勤まりません。だから石井ひとみさんは名誉役員なのです。
忸怩たる思い
忸怩たる思い(じくじたるおもい)」とは「深く反省して恥ずかしいと思っている様子」をいいます。明鏡国語辞典第2版では「このような事態を招き、内心忸怩たるものがある」「力及ばず、忸怩たる思いだ」を用例としてあげていますね。
じくじたるという音の響きだけを聞いていると「ぐじぐじする」「腹立たしい」というイメージを膨らませてしまいますが、実際には「恥ずかしい」という意味で用いるのが正解です。言葉は時代によって変化もしますが、忸怩たるを「恥ずかしい」以外の用例で認める辞書はまだ存在しません。
忸怩たる思いを「腹立たしい」と誤用しないように
繰り返しになりますが「忸怩たる(じくじたる)」という言葉は「恥ずかしい」という意味。明鏡国語辞典第2版では使ってはいけない文例として「×連日報道される汚職事件に忸怩たる思いだ」をあげています。
私たちは、この「忸怩たる」という言葉を日常的に用いることはあまりないかもしれません。しかし改まった場や文書などで使うときに「悩む」「腹立たしい」と誤用してしまうと、かえって恥ずかしい思いをしてしまうことになりかねません。役所からの発表や政治家のスピーチなどで耳にすることの多いこの表現、使い慣れない言葉だからこそ、耳にするたび、本来の意味にあった使い方をしているかどうか確認するようにしておきたいものです。
- 2019/06/11(火) 15:58:39|
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古本屋通信 No 4033 2019年 6月10日 妻の入院生活(5月22日 ~ )特輯
妻の入院生活の記事だけを集めたエントリーを立てるが、その理由と言おうか、言い訳を書いておく。
さきほど病院から妻の洗濯物を持ち帰り、トンボ帰りに病院に戻ろうとしたら、自宅前で石井さんの訪問を受けた。理由は、昨日の演説会前の立ち話が中途半端に終っていたことを石井さんが気にしてたのだろう。まず私から、演説会前に私的な話を長びかせて、植本さんに注意を受ける羽目になったことを詫びた。そしたら 「あれはちがう、私が自分の任務を忘れていたことを植本さんが指摘しただけであり、他意はなかった」 と言う。そのとおりだったろう。私の邪推を訂正しておく。
妻の病気について10分ばかり喋っているうちに話題は脱線しそうになった。私が組織問題を突っ込んだからである。まあ石井さんは逃げたが、面白い話もなくはなかった。山添拓の細君の大田朝子のことを私が知っていることに、石井さんは驚いたりもした。
それは措いて、私もこれまで10人位に妻の病気について喋ったから、いささか飽いた。それで、石井さんにこう言った。「石井さん、ブログに一部始終を書いているから、読んでよ。でも貴女の立場だと、古本屋通信の全文を読むのは苦痛でしょうよ。だったら、読みやすいように、妻の病気のことだけを書いた文を集めるよ。だからそれだけ読んでね。」
追伸 石井さんが 「近い内に友人として会いに行きたいがどうだろうか」 と言うので条件反射的に了解した。妻が会いたがっていたからだ。この話を直後に妻にしたら頬を緩めた。
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以下は時系列
古本屋通信 No 4010 2019年 5月22日
連れ合い、本日入院し、拙ブログの更新も停滞するだろう
入院は脳神経外科(認知)ではない。呼吸器もしくは循環器である。高熱が続き本日の入院になった。私は何科であろうと医学関係の知識はゼロだ。今回の連れ合いの病気については書けない。書けば誤解を生むだけだ。認知症は病気そのものについて書いたのではない。生活記録の報告だった。今回は報告するようなことはない。
結論はありふれた病気で、安全の心証を得た。但し入院期間は分からない。
きょうは入院のための衣類等を運んだあと、病室に5時間ほどいた。あす以後、朝の7時から夜8時まで、かなりの時間を病室で過ごす。連れ合いの希望という点を除けば、私がいなければならない理由はない。
考えてみればブログを開始してから殆ど本を読んでいない。病院と自宅と店は二等辺三角形である。所要時間は各10分。私にとって最後の読書時間になるだろう。気が向いたら書きます。
きょうの記事は業務連絡なので、数日後には削除します。ですが、けっこう読んで下さっているようなので、当面残します。新しい記事は「読書ノート」を書く予定だったのですが、早くもアウトです。。
古本屋通信 No 4013 2019年 5月26日
T病院での入院生活
入院生活も4日目を終えた。今の段階での病院生活の報告をしておきたい。ただし病気については、循環器内科で呼吸器の病気だとしか聞いていないのである。担当医とは10分間しか話していない。メインの疾患が肺であること。悪性の所見は認められないこと。あとは必要に応じて報告すると。それで、いちおう大丈夫と思った。
連れ合いの高熱を放置できないと思ったのは、22日(水)の早朝である。前々日位から高熱があったが、熱そのものは10日前からあった。典型的な風邪だと思っていた。それは激しい咳が続き、その症状が私の症状と酷似していたからである。私は明らかに風邪であった。
実はその前日に失禁があり、それが何度か続いた。認知による失禁ではなかった。そこまではボケていなかったのだ。つまりトイレに駆け込む体力がなかったのである。トイレに立ったら、瞬間に足がもつれて、ぶっ倒れた。
T病院なら脳神経外科ではなく循環器内科だとおもった。ところが両科の外来は曜日指定である。担当医はいないはずだった。
仕方なく私の罹りつけのA病院に、22日(水)朝一番に担ぎこんだ。私の主治医ではなく、別の先生が対応してくれた。直ちに胸のレントゲンを撮った。明らかに異変があった。幾つかの病気の可能性を示唆された。これだとCT検査が必要であること、A病院にはそれがないことを言われた。いずれにせよ厳密な検査をして、入院した方がよいと言われた。
直ちにT病院に紹介状を書いてくださった。担当医は気にしなくてもよい、総合病院だから誰かが対応してくれるという。で連れ合いを車に乗せて10分の距離にあるT病院に行った。車に乗るときはしっかりした足取りであったが、車から降りると自力では歩けなかった。私が手を添えて抱きかかえて歩いたが、それでも病院の入り口で転倒した。直ちに病院関係者が車椅子で緊急の休憩所に運んでくれた、私は受付で、これまでの受診履歴を説明した。そこに緊急休憩所の職員が来て、全てを了解した。
病院の対応は見事という他はなかった。酸素吸入はすでに始まり、必要な当面の諸検査がなされた。私が覗いたら、主治医のM先生に連絡中とのこと。私はアッと言った。非番ではないか。5分後にM先生が現れた。私は反射的に涙して、先生に頭をさげた。先生は紹介状を一瞥し、私に幾つかの問診をされた。その前に連れ合いを診察されていただろう。
その場で入院が決まった。あとCT検査、血液検査など幾つかの検査結果を見て、入院病棟の私たちのもとに所見を報告された。しかしそれはごく簡単なものであった。私は悪性腫瘍をまず訊いた。即座に否定された。断固とした否定であった。この日の2回の面接以外に私はM先生に会っていない。
以下は入院生活のアレコレだが、読者は退屈するかも知れない。
まず入院が決まってから、病院事務局の説明を受けた。これは日頃丁寧な窓口の対応に慣れている患者にとっては、凡そ正反対の高飛車な説明であった。こちらの質問にはいっさい答えず、とにかく病院のルールを押し付けた。ま、こんなもんだろう。入院患者はお客様ではなく奴隷であると。イタク納得した。
4階の入院病棟はまばらのようであった。これから4日間、主に看護師の若い女性との生活が始まるのだが、要点は2つある。①病院のルールという点については一歩も引かない。②その他については、極めて患者本位である。しかも優秀である。以下、少しづつ書いていくつもりである。
その前に私自身の空咳だが、気になるのでA病院で再度胸のレントゲン写真を撮ってもらった。じつは2ヶ月前に撮ったばかりだったのだが。結果は異状はなかった。また連れ合いの病気が伝染することはないと知った。なにはともあれ安心したが、咳はいっこうに治まらず、おまけに昨夜から発熱している。良いことは二つは続かない。
。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
先ほど一枚の「入院診療計画書」なる文書に署名して、コピーを渡された。他人の病気など大半の読者は関係ないが、それでも連れ合いの入院を気にしている方もいる。一々説明しないでも、この文書で十分だろう。
入院診療計画書
患者氏名 省略
病名 肺炎
症状 咳嗽(がいそう、せきこむこと) 発熱
治療計画 抗生剤の投与 酸素の投与 その他
検査内容及び日程 血液検査 画像検査 その他
手術内容及び日程 手術なし 退院日未定
推定される入院期間 2~3週間
特別な栄養管理の必要性 あり
その他 抗生剤の点滴や酸素投与を行い、肺炎の治療をしていきます。入院後から下痢症状が持続しているので、状態を見ながら食事再開の時期を検討して行きます。労作時の呼吸苦痛や疲労感などの自覚症状があるため、できるだけ心臓に負担をかけないように、排泄時はポータブルトイレを使用したり、体拭きなどの身の回りのお世話をさせていただきます。
主治医 M
本人・家族 私
古本屋通信 No 4015 2019年 5月28日
七十四歳の老夫婦。それなりの日常
妻は入院6日目になる。ここ3日間平熱になり、苦しみは半減した。だがこれは抗生剤投与と酸素吸入のためであり、まだ肺炎は治っていない。昨日レントゲン画像を診て、主治医はそう言った。
いっぽう私は風邪をこじらせて一昨日から高熱が続き、昨日から点滴で抗生剤を投与している。さいわい私のほうは肺炎はなく、今後熱が下がるまで点滴をする。まあこれが七十四歳の老夫婦の平均的な生活であろう。ただ妻に言わせると、ボケる順番が違っていた。
妻がT病院に担ぎこまれた時、M先生は簡単な診察ののち入院を言い渡し、すかさず 「四人部屋にされますか、それとも個室されますか」 と私に訊いた。その一瞬私は安心した。そして迷わず個室にした。個室だと一日1万円余分に要るのだ。金が余っているわけではないが、支払えない額ではなかった。そのご病院は繰り返し息子二人の連絡のケイタイを訊ねた。私が入院費用を支払えなくなったときの保証である。これもイタク理解できた。
体力がめっきり落ちたと感じたのは65歳の時である。次が70歳である。身体が言うことを聞かないのである。坂道で息切れがする。これは狭心症を疑ってニトロをなめた。単なる老化であった。全ての行動で今までの3倍時間が必要だった。これは夫婦ともだった。認知症は警告であった。妻は7つの団体の活動をやめた。やろうと思ってもできないのである。
私の古本屋は家賃5万円である。ぎりぎりである。気楽な道楽商売との非難を背中に受けて、それでも開き直っている。古本がなかったら私の人生何もない。それとこの通信である。文章力は衰えていない。きょうもランキングを見て、ひとり悦に入っている。
今日はこの記事を普通の体力で書けた。昨日は苦痛だった。暫くA病院で点滴を続ける。さいわい2つの病院はバイクで5分の距離にある。これが車だったら30分懸かったりするのだ。
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二点追加。
肝腎の年金だが妻は38年間働いて月額20万弱、私は15年間働いて月額9万である。これだとギリギリ入院費用は賄える。
私は医者に特別なモラルを求めない。科学者としての誠実を求める。そういう点で今回の2つの病院に感謝している。同じことは党議員にも言える。私は林と東が議員であることが許せない。ああいう文章を書いていて、正気な議会質問が可能なことは絶対にありえない。この日本でニセ医者が生息できる空間はない。共産党地方議員なんてニセ議員で溢れている。何としても淘汰しなければならない。
古本屋通信 No 4020 2019年 5月30日
病気治療の経過、その科学的説明
すでに2日前だが、連れ合いの検査数値に一寸心配な変化があった。私には全く未知な検査なのだが、酸素吸入で低い数値があった。私は何時もそうであるように極端に心配した。
やがてM先生の説明があるというので待った。朝一番の 8 時半に、「ちょっとよくないので、これから胸部レントゲン検査と血液検査をします。心配することはないと思いますが、その結果を見て1時間後に説明します」 と言われた。
私は自分の点滴を済ませて後、M先生の所に行った。
「大丈夫です。当面どうというような心配はありません。画像をお見せしながら説明しましょう。」
で約15分間、私にも分かるような、丁寧で科学的な説明があり、私は納得し且つ一安心した。
ただ私はM先生の説明をここで読者にも分かるように再現する力はない。つまり説明した先生の力が100とすれば、それを聞き取る能力は1でよいのだ。だから再度説明などできないのである。
ここでは私が納得しさらに敬意を懐いた、先生の手法についての説明のみ書きたい。先生は病気治療を一路良化の過程として説明されなかった。この点に感服した。
最低限度、病気の内容に立ち入る。連れ合いの病名は肺炎である。その治療は抗生剤投与の効果もあって、8割がた良くなっている。ただし心臓に再度水が溜まっている。加えて不整脈が認められる。これには色々な原因があるだろうが、一例で言えば点滴注射の副作用も考えられる、と。つまり或る治療には必ず効果と共に副作用もある。それを総合的に判断し、試行錯誤しつつ病気を改善して行っているのが現段階である、とマアざっとそういう前提をハッキリさせた上で、内臓全体を謂わば弁証法的に説明された。不整脈治療は安易にやると脳梗塞を誘発する危険があると、これも巨人の長島監督の例を引いて説明された。
まあ病院通いに慣れている人にとっては普通の説明だったろうが、私は勉強になった。とくに病気治療が一路良化を目指して進むものではないと知ったことは、肺炎だけに囚われていた石頭には新鮮だった。
古本屋通信 No 4025 2019年 6月05日
複雑な経過をたどる妻の入院生活
なんせ医学知識が無いもんで、到底書き切れないのだが。
当初の肺炎は概ね改善されているそうだ。今も咳が出るので、抗生剤投与と酸素吸入はやっているが。
心臓の不整脈が発見された。問題はそこに血栓があった事である。それだと電気ショックが無理だそう。脳に容易に血栓が飛ぶらしい。
たまたま転んで、腰と頭のCTを撮った。そしたら小さい脳梗塞が見つかった。これ入院前からあったとの疑い。だから転んだのだろうということになった。これはリハビリの対象だが、認知はいっそう進行するらしい。
超音波エコーで肝臓に影があった。それで本日、造影CT検査をやった。結果はシロだった。悪性腫瘍の疑いは晴れて、ホッとした。以上。
古本屋通信 No 4028 2019年 6月07日
10日間分の入院費用
先月22日から月末までの入院代の請求が本日あったので、さっそく支払ってきた。自宅に金を取りに帰った所で、金ちゃんから声が掛かったが、急いでいたので対応できなかった。ありがとさん。
支払い総額は10日間分で、172332円だった。ただし差額ベット代(個室)が108000円なので、食事代や消耗品代を引いた患者負担金は57600円だった。これは保険負担率は2割だった(高齢者でも2割だった高齢者だと1割5分に下がると思ったのは私の誤解だった。3割から2割に下がった、これが正解であった。我ながらボケるなあ)。まあ思っていたよりは安かった。
きょう午前中に胸部レントゲン検査、午後に超音波エコーの検査があり、夕方、画像診断を終えたM先生から説明があった。
肺炎はほぼ完治しているので、すでに抗生剤投与は中止、酸素吸入も止める、ただし心臓の水は相変わらず減っていないので、利尿剤は続ける。超音波は今回は乳癌を調べたが、まったく異変はなかった。
結局、食事と歩行ができるようになれば、家に帰れるとの判定だった。さあどうなることか。脳梗塞と不整脈の治療はあるが、これらは現状では命取りになっていないらしい。まずは安心である。以上。
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なお、病気見舞いについて、ひとこと率直に申上げておく。基本的に見舞いはありがた迷惑である。だからゴク例外を除いて病院名は公開していない。来てほしい、ほしくないの基準は、純粋に来訪が妻の役に立っているか否かである。率直に言って、妻の親友のSさんだけで十分である。病人は基本的に体調を崩して寝ている。義理で来る、義理で対応する、そういう関係は不要である。
参考までに、政治家の病気見舞いについて。政治家を病気見舞いするのは、義理というより、その政治家が再起可能か否かを見極めに行くのである。そういう素振りはおくびにも出さないが、コレ常識。
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妻は私とちがって、活動家という程ではないが、それなりに左翼業界とのつきあいもあった。だから私はできるだけ率直に病気報告を書いた。これが考えられるもっとも詳細なレポートであろう。どうかこの範囲で友人知己に拡散してほしい。見舞いに来て貰いたくないから書いたのである。
古本屋通信 No 4029 2019年 6月08日
冒頭 ちとKM生様と太宰ファン様を除いてロクな投稿がない。これなんか超低脳の典型。いったい何処を見てるんだ。高知の松本や島根の中林にそんな金があるわけがない。死ねや、阿呆。党員候補が無所属で出馬する例は、地方の首長選挙ではくさるほどある。ようこんな書きこみができるな。
5. 金徳球
2019年06月08日 07:21
無所属であれば落選の責任と供託金没収は全て候補者個人で背負うことになり、日本共産党は無謬の勝利者として永久に党員に君臨するのである!w
認知症者の発言の信頼性について
妻の入院は基本的に内科疾患によるものである。認知症が悪化したからではない。だからといって、認知症は進行することはあっても、些かも改善されていない。この点を 「見舞いは困る」 という事との関係で書く。
妻は自分の病状について正しい自己評価を他人に表明できない。だから見舞い客の誤解を必ず誘発する。これは入院前と些かも変わりがない。
病室で誰かが妻に 「調子はいかがですか、お加減はどうですか、気分はよいですか、それとも悪いですか」 と訊ねる。看護師は一日数十回は訊ねる。ドクターも訊ねる。私は余り訊ねないが、それでも一日数回は訊ねる。その度に妻は時々の気分のママに正直に答える。それは数分間の違いで正反対の回答だったりする。それはそれで一向に構わないのだ。なぜなら聞く側はデータを基に非連続の連続として捉えるからだ。だが見舞い客はそうはならない。瀕死の重症だったり、健康人だったりする。そして認知症の妻は、自分の健康について他人に伝える能力はゼロだ。だから見舞い客に来て貰っては困るのである。
入院以来の18日間で私が 「もうだめか」 と思ったのは一度だけ。心房細道(不整脈)を調べる経食道心エコー検査を終えて病室に戻ったときだ。意識がない、どんなに揺り動かせても目を開閉しない。ドクターは慌てはしなかったが、血栓が脳に飛んだ可能性も想定していた。直にMRIの脳検査に入った。血栓は脳に飛んでいなかった。約1時間後に病室に帰ってきた。その時、妻はパチリと目を開いて、言語不明瞭ながら多く喋った。要は経食道心エコー検査で使った麻酔で眠り、麻酔が切れたから覚醒したのだった。
このとき大阪から二男が来ていた。二男は覚醒までいたから安心したが、一般の見舞い客だったら、即退場だっただろう。結果、妻は瀕死の重症患者として記憶される。その誤解を氷解するためには、私が一々電話でフォローしなければならない。私はここ半年、こういうことで振りまわされてきた。もう極限状態であった。
繰り返す。認知症者と関係を持つことは無効なのだ。しかし認知症者も、他人も、そのことはまったく理解できない。かくして配偶者は中途半端にボケないで、完全にボケてほしいとさえ思うのである。
古本屋通信 No 4031 2019年 6月09日
癌の恐怖が消えるまで
こんかい癌の可能性は、肺、肝臓、乳がんと3つの臓器にあった。最後の乳がんは意識しないうちに超音波検査がなされて白だったから、恐怖はなかったが、前の2つは恐怖だった。少し振り返ってみたい。
T病院には、A病院の胸のレントゲン写真を付けて、紹介状を持って行った。A病院の画像には疑わしきが多くあり、その一つが肺癌の疑いだった。だがA病院にはCT検査の設備がなく、ただちにT病院に紹介状を書いてくれた。T病院に着くや否や、送られてきたレントゲン画像診断とCT検査の画像診断の結果、M先生は肺癌の可能性をキッパリと否定された。私はそのときはただ安心して喜んだ。だが後から考えると、よく即決されたと思う。というのは肺癌というのはレントゲン写真では半分しか写らず、CTと言っても造影CTではなかったろう。これを即断できたのはM先生の専門医としての力量だったろう。とにかく嬉しかった。
肝臓癌の恐怖は圧倒的だった。最初の発見はたまたま黒い怪し気な点々だったと言う。何の検査だったかは聞いていないが、癌の可能性が半々だと言う。翌日、超音波エコー検査をしても癌の可能性は半々だった。それで造影CT検査を2日後にやるのだが、私はすっかり覚悟をした。まず肝臓癌だと思ったのである。であっても現状の体力では手術はできないことも判った。M先生はそのときに治療方針は消化器内科の専門医と相談して決めると仰った。
で造影CT検査を待った。画像診断は即座にM先生がされた。勢いこんで病室に飛び込んでこられた。開口一番 「よかった、よい結果でした。悪性腫瘍の疑いはありませんでした。脅してすみませんでした」。妻も聞いていた。二人で、いや三人で喜んだ。
この時が山だった。ドッと疲れが出た。以後、私は放心状態になって、妻の病室から離れることが多くなった。たまたまだが大口の古本が入荷した。その処理で三日間、まいにち数時間とられた。体はしんどかったが、心は晴れやかであった。
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最後に未だによく判らないこと。これは私だけでなくM先生も保留にされていること。
妻が入院の前日にトイレに立とうとして、失禁してブッ倒れたこと。数回あったが、そのうちの2回は私が見ている。当初、私は高熱によって意識朦朧になって倒れたと信じていた。でも倒れ方を見ると、すでに脳梗塞を起こしていた? そういう可能性が強いとのM先生の見解である。私もそう思った。で、脳梗塞症状の始まりは何時からか、そうなると分からない。でもせいぜい3日前からか?
- 2019/06/10(月) 17:23:48|
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古本屋通信 No 4031 2019年 6月09日 癌の恐怖が消えるまで
こんかい癌の可能性は、肺、肝臓、乳がんと3つの臓器にあった。最後の乳がんは意識しないうちに超音波検査がなされて白だったから、恐怖はなかったが、前の2つは恐怖だった。少し振り返ってみたい。
T病院には、A病院の胸のレントゲン写真を付けて、紹介状を持って行った。A病院の画像には疑わしきが多くあり、その一つが肺癌の疑いだった。だがA病院にはCT検査の設備がなく、ただちにT病院に紹介状を書いてくれた。T病院に着くや否や、送られてきたレントゲン画像診断とCT検査の画像診断の結果、M先生は肺癌の可能性をキッパリと否定された。私はそのときはただ安心して喜んだ。だが後から考えると、よく即決されたと思う。というのは肺癌というのはレントゲン写真では半分しか写らず、CTと言っても造影CTではなかったろう。これを即断できたのはM先生の専門医としての力量だったろう。とにかく嬉しかった。
肝臓癌の恐怖は圧倒的だった。最初の発見はたまたま黒い怪し気な点々だったと言う。何の検査だったかは聞いていないが、癌の可能性が半々だと言う。翌日、超音波エコー検査をしても癌の可能性は半々だった。それで造影CT検査を2日後にやるのだが、私はすっかり覚悟をした。まず肝臓癌だと思ったのである。であっても現状の体力では手術はできないことも判った。M先生はそのときに治療方針は消化器内科の専門医と相談して決めると仰った。
で造影CT検査を待った。画像診断は即座にM先生がされた。勢いこんで病室に飛び込んでこられた。開口一番 「よかった、よい結果でした。悪性腫瘍の疑いはありませんでした。脅してすみませんでした」。妻も聞いていた。二人で、いや三人で喜んだ。
この時が山だった。ドッと疲れが出た。以後、私は放心状態になって、妻の病室から離れることが多くなった。たまたまだが大口の古本が入荷した。その処理で三日間、まいにち数時間とられた。体はしんどかったが、心は晴れやかであった。
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最後に未だによく判らないこと。これは私だけでなくM先生も保留にされていること。
妻が入院の前日にトイレに立とうとして、失禁してブッ倒れたこと。数回あったが、そのうちの2回は私が見ている。当初、私は高熱によって意識朦朧になって倒れたと信じていた。でも倒れ方を見ると、すでに脳梗塞を起こしていた? そういう可能性が強いとのM先生の見解である。私もそう思った。で、脳梗塞症状の始まりは何時からか、そうなると分からない。でもせいぜい3日前からか?
- 2019/06/09(日) 00:30:48|
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古本屋通信 No 4028 2019年 6月07日 10日間分の入院費用
先月22日から月末までの入院代の請求が本日あったので、さっそく支払ってきた。自宅に金を取りに帰った所で、金ちゃんから声が掛かったが、急いでいたので対応できなかった。ありがとさん。
支払い総額は10日間分で、172332円だった。ただし差額ベット代(個室)が108000円なので、食事代や消耗品代を引いた患者負担金は57600円だった。これは保険負担率は2割だった(高齢者でも2割だった高齢者だと1割5分に下がると思ったのは私の誤解だった。3割から2割に下がった、これが正解であった。我ながらボケるなあ)。まあ思っていたよりは安かった。
きょう午前中に胸部レントゲン検査、午後に超音波エコーの検査があり、夕方、画像診断を終えたM先生から説明があった。
肺炎はほぼ完治しているので、すでに抗生剤投与は中止、酸素吸入も止める、ただし心臓の水は相変わらず減っていないので、利尿剤は続ける。超音波は今回は乳癌を調べたが、まったく異変はなかった。
結局、食事と歩行ができるようになれば、家に帰れるとの判定だった。さあどうなることか。脳梗塞と不整脈の治療はあるが、これらは現状では命取りになっていないらしい。まずは安心である。以上。
- 2019/06/07(金) 23:31:52|
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